アレイシ、ウイングを失いながらも今季初の表彰台「ペースの維持は簡単ではなかった」/第8戦オランダGP決勝

 6月25日、2023年MotoGP第8戦オランダGP MotoGP決勝がオランダのTTサーキット・アッセンで行われ、アプリリア・レーシングのアレイシ・エスパルガロは3位、マーベリック・ビニャーレスはリタイア、ロレンツォ・サバドーリは11位で終えている。

 アレイシ・エスパルガロはレース序盤の第1コーナーでルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)と接触し、マシンのフロント右ウイングレットを失うという不運にも見舞われた。マシンのバランスが崩れる中でも表彰台争いを続け、フィナーレではホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)のアタックを防いだ。

 その結果、わずか1000分の9秒差と、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)に対するペナルティーのおかげで、今年初の3位表彰台を獲得した。

アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)/2023MotoGP第8戦オランダGP

 ビニャーレスも抜群のスタートを決め、超高速でミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)、マリーニ、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)を抜いて6番手につけた。しかし4周目、表彰台を狙えた順位で転倒、リタイアとなった。

 サバドーリは、今季2度目のワイルドカードで参戦し、トップ10入りを目指して奮闘したが、わずか1秒差で届かず11位でフィニッシュした。

アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)/2023MotoGP第8戦オランダGP

■アレイシ・エスパルガロ(決勝:3位)
「僕たちはハードワークを続けてきた。今日の表彰台で、少し安心して休暇に入ることができるよ。スタートはうまくいったけれど、マリーニとの接触でフロントウイングレットの一部を失ってしまった。実際、マシンは大きく動き回って、ペースを維持するのは簡単ではなかった」

「ビンダーに追いついたときは、オーバーテイクが全く簡単ではなかったから、彼にプレッシャーをかけようとしたんだ。決勝ではソフトタイヤで苦戦を強いられるだろうと思っていたけど、実際彼はかなりスライドしていて、グリーンに接触してしまっていた。この表彰台は、僕と一緒に働いてくれているみんなと家族に捧げたい。MotoGPは単純なスポーツではないし、良い仲間に囲まれていることは本当に重要なことなんだ」

マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)/2023MotoGP第8戦オランダGP

■マーベリック・ビニャーレス(決勝:リタイア)
「レース内容はともかく、ハッピーな週末になった。スタートは本当に力強く、第1コーナーでのブレーキングも非常にうまくいった。バイクのフィーリングもとても良かったから、ハードにプッシュしたんだ」

「転倒したのはフロントエンドを失ってしまったから。とにかく、全て順調だよ。マシンを最大限にプッシュして、限界を探し続ける必要があるからね。僕たちのポテンシャルは明らかで、ちゃんと引き出すことができれば、上位争いができるはずだ」

ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング)/2023MotoGP第8戦オランダGP

■ロレンツォ・サバドーリ(決勝:11位)
「間違いなく素晴らしい週末だった。テストをしていないサーキットで、しかも色々なことを試している中で、このような接戦でトップ10フィニッシュを逃したのは本当に素晴らしい」

「レース中盤の小さなトラブルでペースダウンを余儀なくされたのは残念だったが、僕にとってもアプリリアにとっても大きな収穫となり、我々のハードワークの質の高さを証明できたと思っているよ」

© 株式会社三栄