「バズるとうれしい!」“聖地・浜松”へ高まる期待 アニメ「夢見る男子は現実主義者」のモデルに

浜松市を舞台にしたアニメ「夢見る男子は現実主義者」が7月からテレビで放送されます。ファンが作品の場所を訪れる“聖地巡礼”を見込んで浜松市が地域の活性化につなげようと着々と準備を進めています。

パネルに囲まれ笑顔をみせる中野祐介市長。7月から放送されるアニメ「夢見る男子は現実主義者」のキャラクターです。

<浜松市 中野祐介市長>

「バズると非常に(うれしい)。見ていただいて、気に入っていただいたら、浜松に来ていただける。そういった流れがうまくできることを大いに期待しています」

7月5日からテレビで放送する「夢見る男子は現実主義者」は、進学校に通う高校生たちが織りなす青春ラブコメ作品。原作のネット小説には特定の舞台設定はありませんでしたが、アニメ化するにあたり、実在するモデル地を設定することにしたそうです。

<野田栞里記者>

「モデル候補地の中から制作陣が最終的に選んだのが浜松市でした」

自然や街並みなど浜松市のシチュエーションの豊富さが選考理由とのことです。

<野田栞里記者>

「ここは浜松駅近くのアクト通り。アニメではキャラクターたちの通学路になっています」

アニメには浜松市民にとって身近な場所や風景が登場します。制作陣が市の職員と一緒に浜松市内数十カ所に実際に足を運んでリサーチし、アニメに反映しているということです。

浜松市中区にある静岡県西遠女子学園はキャラクターが通う高校の校舎デザインのモデルの1つになっています。

<静岡県西遠女子学園 大庭知世校長>

「とても光栄なことですし(校舎の)どこが選ばれたのかワクワク待っているところです」

これにはアニメ好きの生徒も大喜びです。

<静岡県西遠女子学園 古川苺さん>

「まさか私たちの学校がモデルの一つになると知って、とてもびっくりしました。アニメのキャラたちが私たちと同じ空間で話をしているところを見るのがすごく楽しみです」

既に原作を「予習済み」の生徒も。

<静岡県西遠女子学園 廣野安晄さん>

「アニメ化されるとなってから漫画が4巻出ていたで、それを電子漫画で購入して読みました。(聖地になると知って)すごくうれしかったです」

弁天島海浜公園にはPR看板が3月からされていて、すでにファンが写真を撮りに訪れているといいます。地元は「聖地巡礼」による経済効果を期待しています。

<舞阪町観光協会 渭原庸雄会長>

「潮干狩りも中止でメインのアピールするものがないものですから。これをきっかけに皆さんご来場いただいて楽しんでいただきたいなと思います」

県内でも「聖地化」による大きな経済効果が見られた自治体があります。アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台になった沼津市は50億円以上にも上る経済効果があったと報告されています。

今回の「夢見る男子は現実主義者」については、2022年12月、東京で開催された日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット101」に初出展して、放送前からPRするなど市の力の入れようがうかがえます。

アニメをきっかけに、どれだけの人が「聖地・浜松」に足を運び、どれだけ潤すのか…注目されます。

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