奇跡の一本松、お香に 震災伝承、返礼品に

「奇跡の一本松」の木くずを原料にしたお香のセット(陸前高田企画提供)

 東日本大震災で津波に耐えた岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」の木くずを原料にしたお香を、同市で観光推進事業を手がける「陸前高田企画」が開発した。市のふるさと納税の返礼品として予約を受け付けている。

 村上清社長は「一本松の力強さを感じて、香りを楽しんでほしい」と話した。

 奇跡の一本松は、震災前には約7万本の松が生い茂っていた景勝地「高田松原」で、津波から唯一生き残った。塩害で枯死したが、市は幹を防腐処理し、枝葉は樹脂製のレプリカで再現。震災遺構として多数の見学者が訪れている。

 お香には保存過程で発生した木くずを使用。爽やかで優雅な香りが特徴で「7万分の1の奇跡の香り」と表現した。

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