大川小劣化対策を初実施 石巻市、コウモリ駆除

大川小でコウモリが巣を作った場所を確認する石巻市の担当者ら=28日午前、宮城県石巻市

 東日本大震災の津波で児童・教職員計84人が犠牲になった宮城県石巻市の市立大川小で28日、市は校舎の劣化を防ぐ作業を初めて行った。コウモリを駆除するため固形剤を配置。語り部活動に取り組む児童の遺族らが市に劣化対策を求めていた。

 大川小は2021年から、津波の脅威や学校防災の重要性を伝える震災遺構として公開されているが、雨漏りや、コウモリのふんの散乱が目立っていた。後日、雨漏りも修繕する。

 市はこれまで「現状を保存する」として手を付けていなかったものの、遺族の意向も踏まえて方針を変更。23年度予算に対策費1千万円を計上した。

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