関電社長「深くおわび」 不祥事続き、株主総会で

関西電力株主総会の会場=28日午前、大阪市

 関西電力は28日、大阪市で株主総会を開いた。他電力とのカルテルや新電力顧客情報の不正閲覧といった重大な不祥事が相次いだことに関し、森望社長は「多大なご迷惑とご心配をおかけし誠に申し訳なく、深くおわびする」と謝罪した。榊原定征会長(元経団連会長)や森氏らの再任を含む取締役13人の選任案を可決して終了した。

 大阪市と京都市は共同で、情報開示の徹底などを提案。森氏の解任や脱原発を含めて、26件の株主提案は全て否決した。

 株主提案の補足説明に立った株主は「違法行為の続出にあきれるばかりだ。森氏は関電が生まれ変わるのに十分なリーダーシップを発揮しているとは言えない」と批判した。森氏は「組織風土改革を断行し、内部統制を抜本的に強化する」と述べ、再発防止を誓った。

 新電力情報の不正閲覧を受け、電気・ガスの販売で2月下旬から営業を一時自粛する事態となった。中部、中国、九州の3社とのカルテルも発覚したが、関電は調査開始前に違反を申告して課徴金を免れた。

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