「これでお金を稼ぐしかないの」“嫌がる”娘に売春させた母親ら逮捕…“実技指導”も容認!?

娘は出会い系サイトの掲示板などで客を募らされていた(※写真はイメージです 那須野 / PIXTA)

6月19日、福岡県警は自分の娘(当時20歳)を不特定多数の客相手に売春させたとして、自称清掃作業員の母親(46)と母親の知人の会社員・築地省三(42)を売春防止法違反(困惑等による売春)容疑で逮捕した――。

母親は娘に対し、「お金がないなら仕方ないでしょ」「これでお金を稼ぐしかないの」などと説得し、嫌がる娘に売春行為をさせていたという。

「売春をさせられている」

県警担当記者が事件発覚の経緯を語る。

「逮捕した母親には娘のほかに4歳になる男児がいましたが、今年2月、男児に対する児童虐待の疑いで110番通報が寄せられました。家族らに話を聞いたところ、男児に対する虐待の事実は認められませんでしたが、娘から『売春をさせられている』などと申し出があり警察が捜査を進め、今回の逮捕に至りました」

母親はシングルマザーだったというが、娘に売春行為をさせたとして母親とともに逮捕された築地容疑者とは交際関係にはなかった。2人の関係性に関しては今のところ判然としていないが、築地は「母親と娘に対して偽名を使っていた」(同前)という。

そして築地は売春行為をさせる上で娘に対し、“ある行為”も行っていた…。

「築地は母親の娘に売春させるにあたり、自ら性交の仕方、つまり“実技指導”を行っていた。母親と築地が共謀関係にあったことから実技指導は母親同意のもとで行われていたと思われる」(捜査関係者)

1回の行為につき数万円の対価を得ていた

被害に遭った娘は当時、正職にはついておらず、築地から実技指導を受け、嫌がりながらも出会い系サイトの中の会員だけが閲覧できる掲示板で客を募らされていた。そして、少なくとも昨年12月上旬ごろから今年2月にかけ、不特定多数の遊客相手に売春を行わされていたという。

「(売春の)金額は“口”か“本番”かで価格が変動していましたが、1回の行為につき、数万円の対価を得ていたようです。警察は影響力のある親族関係を利用して娘に売春をさせていたことから売春防止法第7条の“困惑等による売春”容疑で両容疑者を逮捕しています。今後、娘が売春で得ていた金がどこにわたっていたのか慎重に捜査を進める方針です」(前出の県警担当記者)

警察は2人の認否に対し、捜査に支障があるとして明らかにしていないが、被害を受けた娘は精神的ショックからか、現在「女性センターのようなところで保護されている」(同前)という…。

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