福井県小浜市。綺麗な海やたくさんの神社仏閣があるこのまちは、実は京都や嶺北(福井県北部)からもアクセスしやすい穴場スポットです。
そんな小浜市西津で人気上昇中の “みんなの別邸”『GOSHOEN』。今回はその魅力を取材してきました!
GOSHOENとは?
『GOSHOEN』は、江戸時代の北前船商人『古河屋』の五代目当主・古河屋嘉太夫が小浜藩のお殿様など賓客へのおもてなしをするために建てた『護松園(古河屋別邸)』をリノベーションした建物です。
護松園はまちの宝物でありながら、以前は誰もが入れる場所ではありませんでした。
眠ってしまっていた護松園の活用を通して、これからの100年を地域のみんなとつくっていきたいという思いのもと、地元の塗箸メーカー・株式会社マツ勘によって、護松園は2021年に “みんなの別邸”『GOSHOEN』に生まれ変わりました。
綺麗に手入れされた日本庭園を眺めながらのんびり過ごせる畳の間をはじめ、バリスタの淹れる本格的なコーヒーをいただけるコーヒースタンド『ene COFFEE STAND』、小浜の伝統工芸品『若狭塗』に触れたり、小浜と古河屋の歴史を学べたりする蔵の中のミュージアム、コワーキングスペースなどが併設されています。
『GOSHOEN』は “みんなの別邸”!~5つの過ごし方~
GOSHOENには5つのエリアがあり、色々な過ごし方ができます。
①箸蔵まつかん本店
入口の素敵なのれんをくぐると…たくさんのお箸が勢揃い!
その数なんと、100種類以上。小浜の伝統工芸『若狭塗』を施した『若狭塗箸』をはじめ、お花の形をした『hanataba』シリーズなど、箸蔵まつかんの様々なお箸が取り揃えられています。
オススメポイントは、包装されていないお箸が展示されていること!
他のお店と違い、お箸を直接手に取って、手触りや使いやすさを確かめ、お箸に詳しいスタッフとお話ししながらじっくり好きなものを選べます。
角数や太さによる違い、漆の塗装、滑り止めの有無など、さまざまな特徴があるお箸が並んでいます。
また、かわいい箸置きや器などもあり、食卓のトータルコーディネートを楽しめます。
②ene COFFEE STAND
お箸を楽しんだ後は、奥にある『ene COFFEE STAND』でおいしい飲み物を。
『ene』という名前には、縁や丸い円、エネルギー、護松園など色々な意味が込められているそうです。
お箸屋さんと珈琲、という組み合わせは珍しいですよね。
一番人気は『ヘーゼルナッツラテ』(Hot / Iced)¥550(税込)。
ほんのり甘く、香ばしいのがGood!
牛乳が苦手な方や乳製品アレルギー、脂肪分を気にする方は、オーツミルクに変更するのもおすすめです。
地元産のこだわり卵を使用し、チーズの絶妙なカリカリ感が美味しい『たまごのグリルサンド』¥450(税込)と一緒にいただきました。
また、期間限定メニューも続々と登場しており、取材時には『テラゾーラテ』(レモンバニラの香りの紅茶ゼリー(またはコーヒーゼリー)に、甘いミルクを注いだドリンク)¥550(税込)が提供されていました(初夏限定)!
6月からは『エスプレッソトニック』の提供が始まっています。
じめじめした梅雨に、珈琲×柑橘系の炭酸のスッキリしたドリンクを試してみてください。
筆者も気になり、後日またお邪魔して『エストニ』(通はこのように略すみたいです!)をいただいてきました。
初体験の味で、とっても美味しかったです!
なお、ドリンクはどこにでも持ち運びOK!
ひとりで来てスタッフとカウンターで近況をお話しするお客さまもいるし、『みんなのリビング』(後述)で友達とゆっくりのんびりおしゃべりするお客さまもいるそうです。
次はみんなのリビングに行ってみましょう!
③みんなのリビング
GOSHOENといえば『みんなのリビング』!品のある和の空間で綺麗な庭園を眺めながら、ゆっくり過ごせるエリアです。
ここで、推しポイントを3つご紹介!
こだわりの空間
畳なので、赤ちゃん連れは抱っこを少し休憩できるし、ソファもあるので、高齢の方も楽に座れます。
また、角に柱がない構造により、窓を全開にしてお庭を眺められます。窓際につられた風鈴は柔らかくやさしい音で、癒されます。
さらに、柱にはある遊び心が。実際に行って見つけてみてください!
日本の伝統工芸を使った遊び
佐賀の鍋島青磁でできた綺麗なオセロや、お箸を使ってお箸の切れ端を積み上げていく『ハシツミー』が置かれてあり、遊び道具を持っていかなくとも、多様な遊びを楽しめます。
畳でじっくりとするオセロは趣があって楽しかったです!
(私も一緒に行った友達としたけど負けました!笑)
『ハシツミー』は販売されており、他にも、端材を使用した薪になるお箸『Fire CHOPSTICKS』も購入できるので、要チェックです!
月見の間
2階には、月を見るために作られた部屋『月見の間』があります。
まさに特等席で、ひとりで静かに佇むも良し、一緒に来た人との時間を満喫するも良し。
特徴的な色の壁は、ベンガラという顔料を混ぜた漆喰を塗ったもの。
建てられた当時からこの色だそうです。
秋になると近くからキンモクセイの香りも漂ってくるそう。
季節を楽しめるのも素敵ですね!
④みんなの図書館
みんなのリビングの隣にあるのが、『みんなの図書館』!
Wi-Fiが通っているので、ここで仕事をすることもできるし、スタッフが選書した多様な本(デザイン書やサウナ本など)を読むこともできます。
⑤みんなのミュージアム
さらに奥に進むと、かつて宝物庫として使われていた土蔵が!
ここは、小浜や古河屋、伝統工芸品の『若狭塗』の歴史について知ることができる『みんなのミュージアム』。
めくって楽しめる若狭塗の模様図鑑や、時代によるお箸の変化を見られる展示などがされています。
そして、歴史だけでなく注目なのが、ショーケース内の骨董品。
江戸時代の「ピクニックセット」や「欲張りな重箱」など、面白い説明とともに楽しめます。
骨董品というと難しい文章が添えられがちですが、気軽に親しんでもらえるように工夫しているそうです。
お箸に使われる木を使い、素材の色を活かした階段を上がると、2階には『みんなのスペース』があります。
コワーキングスペースとしても、展示会の会場などとしても、どなたでも自由にご利用できるスペースになっています。
以下では、スタッフさんへのインタビューを通してお店の魅力をさらに深掘りしております!お店の基本情報・アクセス等もこちらから