カルテルで引責、社長交代 中国電力が株主総会

株主総会会場の中国電力本店前で、原発反対を訴える人たち=28日午前、広島市

 中国電力は28日、広島市の本店で株主総会を開いた。関西電力とカルテルを結び独禁法違反(不当な取引制限)で公正取引委員会から約707億円の課徴金納付命令を受けた責任を取り、滝本夏彦社長と清水希茂会長が取締役を辞任。会社側は新社長に就く中川賢剛常務執行役員ら8人の取締役選任を提案し、可決された。

 滝本氏は冒頭、カルテル問題や新電力顧客情報の不正閲覧など相次いだ不祥事を受け「深くおわび申し上げる。コンプライアンス最優先の業務を徹底し信頼回復に努める」と謝罪した。

 株主は「課徴金の責任は誰が担うのか。社長と会長の退任で済まされることではない」と経営陣を非難した。

© 一般社団法人共同通信社