震災遺構の劣化対策 コウモリ駆除が始まる 宮城・大川小学校

劣化が進む宮城県石巻市の震災遺構大川小学校について、石巻市が対策に乗り出します。劣化の一因になっているコウモリの駆除が行われました。

大川小学校は、津波の脅威や学校防災の重要性を伝える震災遺構として当時の姿のまま公開されていますが、2022年夏ごろからコウモリのふんの散乱が確認され、遺族からも対策を望む声が寄せられていました。

28日、大川小学校では作業員らが校舎に入り天井にコウモリが嫌うハッカの匂いがする固形剤を設置しました。

石巻市震災伝承推進室鈴木良彦室長「適正な管理、衛生的な部分もあるので、2023年度予算で(劣化対策に)取り組む形になります」

石巻市は当時のままの姿を後世に伝えるには修繕が必要と判断し、2023年度初めて大川小学校の劣化対策に乗り出します。1000万円の予算を計上し、コウモリの駆除に加えガラスが割れた天窓の雨漏り対策を行うことにしています。

石巻市震災伝承推進室鈴木良彦室長「伝え継ぐために、きちんとした形で皆さんに見てもらえるような状況を保てるよう管理をしていきたいと思っております」

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