古民家でジャズうっとり 新富で利活用模索

利活用法を探り、古民家でコンサートを開いた「Porta/Porta」

 宿泊以外の活用法が模索されていた、新富町の旧上新田小跡地にある古民家「千木(ちぎ)テラス」で25日、児湯西都の住民らでつくるバンド「Porta/Porta」のコンサートがあった。メンバーは「上新田の活性拠点として継続的に活用したい」と話している。
 古民家は高千穂町三田井にあった、築100年以上の木造平屋を古民家再生協会宮崎が譲り受け、2021年3月に新富町へ移築したもの。地域活性を目的に整備されたがコロナ禍などで宿泊以外の活用が進んでいなかったことから、同バンドメンバーがコンサートを企画。実施に至った。
 同バンドは3年前に結成され、同町や西都、宮崎市に住む19~74歳のメンバー13人で構成される。上新田地域では初のコンサートとなった同日は、地域住民約40人が来場。タンゴやスイングなど10曲が披露され、聴衆はトロンボーンやドラム、ピアノなどから奏でられる豊かな音色に酔いしれていた。
 高鍋町から知人と訪れた芥田恭典さん(61)は「ジャズと古民家の雰囲気がマッチして楽しい時間だった」。トランペット担当で新富町議の三浦千尋さん(74)は「地域活性の拠点の一つとして今後も利用していきたい」と話した。

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