太陽光施設で金属盗多発 茨城県内 1カ月で被害1億6000万円

茨城県警本部=水戸市笠原町

太陽光発電施設で金属盗被害が多発している。茨城県内では今月20日までの1カ月間に164件発生(暫定値)。被害総額は1億6千万円を超えた。金属盗被害全体の約6割が同施設に集中している。県警は買い取り業者に通報を呼びかけ、設置者にはセンサー設置を勧めている。

県警生活安全総務課によると、1件当たりの平均被害額は約120万円、最高額は約2500万円。被害に遭った施設を地域別に見ると、県南35%、県西30%、県央17%だった。同施設を含む金属盗全体の発生件数は270件。

県警は金属くずを扱う事業者に対し、盗品の恐れがある金属類が持ち込まれた際は警察への通報を依頼。業者向けに新たにチラシも作成し、買い取り時のチェックポイントを示して、不法行為に関わりを持たないよう呼びかけている。

県警は太陽光発電施設の所有者らにセンサーの設置を推奨している。県警によると、被害に遭った施設でセンサーを導入していたのは5%にとどまる一方、未遂に終わった施設の43%ではセンサーが導入されていたという。

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