2022-23シーズン限りでパリ・サンジェルマンを退団し、移籍先を探している状況の元スペイン代表DFセルヒオ・ラモス。本人はプロデビューを飾り、レアル・マドリード移籍までの期間を過ごした古巣であるセビージャへの復帰を願っているようだが、セビージャ側はそれを望んではいないようだ。スペインのウェブメディア『ELGOLdigital.com』が報じている。
セビージャは2022-23シーズンのヨーロッパリーグで優勝し、2023-24シーズンはチャンピオンズリーグに出場する。大舞台で戦うにあたっては、経験豊富なセルヒオ・ラモスは願ってもない存在のように思えるが、セビージャ側は今夏、クラブのスポーツディレクター(SD)職を退いてアストンヴィラのSDに就任したモンチ氏も、チームを率いるホセ・メンディリバル監督も、セルヒオ・ラモスの復帰は望んでいなかったようだ。
セルヒオ・ラモスはPSGで高額のサラリーを受け取っており、新天地でもその額を大幅に下げない形で契約したいと願っているため、セビージャの予算内に収まる形で契約するのは不可能に近い。
また、ベンディリバル監督はそもそも若い選手を中心にプロジェクトを進めたいと考えているため、37歳のセルヒオ・ラモスは彼のプランに入っていないのだ。
また、セビージャのサポーターもセルヒオ・ラモスのことを快く思っていない人が多いようだ。
セビージャで長期間にわたってプレーせず、わずか19歳でレアル・マドリードに移籍し、そこでクラブの象徴的存在となったセルヒオ・ラモスのことをいまだに許していないサポーターは一定数いるという。また、セルヒオ・ラモス自身は事あるごとに「自分は根っからのマドリディスタだ」と公言しており、このこともセビージャサポーターの反感を買っている。
いずれにしても、こうした一連の理由により、セルヒオ・ラモスが今夏セビージャに復帰する可能性は限りなく低くなったと言える。また、セビージャに近しい関係者は「彼が戻ってくるのは不可能だと思う。彼自身の希望は明らかだが、その可能性はない。社会的、経済的、そしてスポーツ的な側面のすべてがそれを許していない」と語っているという。