高まる金への期待 松坂屋上野店で“祭典”

今年に入り、過去最高値を記録するなど価格の上昇が続く「金」。こうした中、台東区で金製品の展示販売会が始まりました。会場には熱心に商品を見つめる来場者の姿が見られ、金に対する期待が高まっています。

金で装飾された光り輝く日本刀に、走る黄金の機関車。松坂屋上野店で6月28日から始まったのは、様々な金製品約300点が展示・販売された「金の祭典」です。

まばゆい商品が集まる中でもひときわ輝いていたのが、表面に鳳凰が彫刻された茶器セット。その額、約2億1千万円。そのほか、会場には精巧に作られた黄金のフクロウや、メジャーリーグ大谷翔平の公式記念メダルなどが並びました。その総額は、約8億円です。

近年、投資の面でも注目されている「金」。小売価格はこの5年ほどで約2倍になっています。

来場者:「チラシがあったんで、ちょっと興味があったんで見に来た。小判とかコインとかそういうのを見ていきたいなと」「一昨年の年末にも来て「金の鈴」は買いました。なんか例えばこういう徳川家康公とかの持ってたら、それこそパワー頂けるかなっていうのは感じますよね」

担当者も金に対し、高まる期待を感じています。

松坂屋上野店 担当者:「金そのものに関心が高い方はすごく増えているという実感はあります。ご覧いただくことで、黄金色という金製品の良さも十分ご理解頂けるというふうに思ってますので、期待は大変しております」

さらに、「金」は買取価格が6月28日に9677円/gとなりました。史上最高値を更新するなど金の高騰を受けて、買い取り店舗も注目が高まっています。

貴金属やブランド品の買取を行なう店では半年前に比べて、金製品の持ち込み数が約1.5倍に増え、買い取り金額も全体で1.6倍になっているということです。タンスのこやしとなっていたアクセサリーなどが驚きの高額査定になることも多くあり、年々高まる金価格に鑑定士の間でも「金を購入していればよかった」という話が出るほどだといいます。

鑑定士:「20年前に比べると金の価格が9倍、延べ棒換算ですと例えば100万円のものが今でいうと9倍なので900万円になっているという計算になります。もうスタッフの中でもあの時買っておけばよかったみたいな。基本的に有事の金といわれることもありますので、戦争だったり安全試算の金が買いに走るという傾向がございますので、長期的に見れば恐らく今後も上がる傾向にあると思うんですけども、徐々に下がるときもあるので、長期的で考えていない方は売却をオススメしていますね」

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