東芝、島田社長ら再任可決 株主総会、TOBへ信任

東芝の株主総会会場へ向かう人たち=29日午前、東京都新宿区

 東芝は29日、東京都内で定時株主総会を開いた。島田太郎社長ら11人の取締役の再任が賛成多数で可決された。取締役会は、日本産業パートナーズ(JIP)を中心とした国内連合からの買収提案の受け入れを主導した。株主が再任を支持したことで、7月下旬にも始まる株式公開買い付け(TOB)は一定の信任が得られた形だ。

 TOBが成功して非上場化すれば「物言う株主」の海外ファンドは東芝の経営から退くことになる。東芝は、非上場となった後も支援を続ける安定株主の下で経営基盤を固め、成長を目指したい考えだ。

 総会で島田社長は「中長期の視点で企業価値を向上させる」と述べ、非上場化への理解を求めた。

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