ウエストランド 毒舌で津山PR 市出身者制作、ショート動画人気

ウエストランドのショート動画をPRする堀家さん(左)と曽根さん

 「M―1グランプリ2022」で優勝した津山市出身のお笑いコンビ・ウエストランドが古里の魅力を毒舌で紹介するショート動画が、市観光協会のホームページやSNS(交流サイト)で無料公開され、人気を集めている。企画・制作を担当するのも市出身者。観光名所やグルメを自虐的に語る強烈な印象の作品に仕上がっている。

 河本太さん(39)が「津山城は石垣の要塞(ようさい)と言われていますから。城マニアが見たらたまらないらしい」と言えば、すかさず相方の井口浩之さん(40)は「でも肝心の城がないじゃない。石垣で勝負するってどういう意味?」と毒舌をさく裂させる―。4月に公開されたこの動画の閲覧は観光協会の公式ツイッターで4万2千回を超えた。

 市や観光協会などでつくる津山観光キャンペーン推進会議が「地元津山市毒舌PRプロジェクト」と名付けて3月から展開。毎月、40秒余りの作品を動画に合わせた画像カレンダーとセットで公開している。

 鶴山公園(同市山下)の桜を題材にした初回は13万9千回、地元グルメの牛肉と津山弁の「そ」(どうぞの意味)を取り上げた5月は3万1千回閲覧された。つやま自然のふしぎ館(同)の6月は再生回数が6万8千回を超えているという。

 提案者は東京を拠点とし、鶴山中(同市山北)の同級生同士でもある映像プロデューサー堀家寛之さん(48)とアートディレクター曽根美絵さん(47)。以前から津山を盛り上げる仕事をしたいと考えていた堀家さんが番組制作で交流のあったウエストランドに出演を打診した。

 「自虐的に語るのは愛情の裏返し。ストレートに伝えるより心に残るはず」と堀家さん。曽根さんは「撮影やヘアメークなどスタッフの大半が市出身。古里の盛り上げにつながれば」と話す。

 動画と画像は来年2月まで毎月更新される。

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