鈴木俊一財務相と韓国の秋慶鎬・経済副首相兼企画財政相は29日、約7年ぶりとなる「日韓財務対話」を東京都内で開き、関係悪化に伴い2015年2月に終了した通貨交換（スワップ）協定の再開で合意した。どちらかの国が金融危機に見舞われた場合、自国通貨と引き換えに相手国から100億ドル（約1兆4千億円）を上限に融通してもらう。日韓の経済関係は正常化に前進した。
日韓の財政、金融分野の課題を話し合う財務対話の開催は16年8月以来、8回目。両国は輸出規制を強化する措置の解除を互いに決めており、通貨交換協定の再開機運が高まっていた。協定はいずれかの国が支援を要請した場合に実行され、受け取ったドルで自国通貨を買い支えたり、対外債務を支払ったりする。
協定は1997年のアジア通貨危機に韓国が巻き込まれた教訓から結ばれた。韓国の李明博大統領（当時）が島根県の竹島に上陸したことなどに日本政府が反発し、期限切れで失効した。
