浮遊しやすい単体のウイルス多数 オミクロン感染者の唾液中

 新型コロナウイルスの従来株やデルタ株と比べ、オミクロン株に感染した際の唾液には、人の細胞と一緒になっていない単体のウイルスが多く含まれているとの研究結果を日本大などのチームがまとめた。空気中に浮遊して「エアロゾル感染」が起こりやすくなり、感染者が急増した一因になった可能性がある。

 ウイルスは口の中の唾液腺などの細胞に侵入し、増殖して細胞外に放出される。唾液中には、はがれ落ちた細胞に付着したり侵入したりした状態のウイルスと、単体で存在しているウイルスが含まれている。

 チームの調べでは、単体のウイルスはデルタ株が約117万個なのに対し、オミクロン株は2.7倍の約321万個だった。

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