日銀政策、米欧と対照的 植田氏「物価基調2%に届かず」

ECBフォーラムの討論会に出席する(左から)日銀の植田和男総裁、FRBのパウエル議長、ECBのラガルド総裁、BOEのベイリー総裁=28日、ポルトガル・シントラ(ECBのユーチューブチャンネルから)

 【シントラ共同】欧州中央銀行(ECB)が28日までポルトガルの保養地シントラで開いたシンポジウム「ECBフォーラム」の討論会では、欧米の中銀トップが物価高を抑制するための追加利上げの可能性に相次いで言及した。一方、日銀の植田和男総裁は、大規模金融緩和を続けていることの妥当性を強調した。

 日本の5月の全国消費者物価指数は前年同月比3.2%上昇したが、植田総裁は極端な変動分を除いた「基調的な物価上昇率」が「(政府・日銀が目標とする)2%より低い」と指摘した。

 植田氏は討論会で、低水準のインフレ基調が「政策を据え置く理由だ」と説明した。

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