「なつお」の挑戦〈14〉 今はじっくりと底上げ ファームで調整、前向く

 引き続きファームで調整中の滝澤夏央。実戦を重ねるも、バッティングの調子が良くない。6月28日時点でのファーム(2軍)成績は打率1割6分9厘。

フォームを修正したバッティングをはじめ、ファームで全てに底上げを図る滝澤(球団提供)

 「実はコーチのアドバイスでフォームを少し変えました。練習中は納得のいく打球が飛ぶのですが、実戦で相手投手の球に対しては全然対応できず、思うようなバッティングができていませんでした。ただ、やっと最近、少しずつですが上昇傾向にあるので、それを自分のものにできるように頑張っています。また良い状態を継続できないことが課題でもあるので、その点についても意識して取り組んでいます」と、長いトンネルから抜け出せそうな予感だという。滝澤は、打撃での調子が良くない時でもチームに貢献できることはあると、いつも以上に守備や走塁に力を入れ、「駄目な時こそしっかりやっていきたい」と前を向く。
 2年目のシーズンも半分が終わろうとしているが、自分が思っていたよりも早い時期に1軍に呼ばれたことは想定外だったと振り返る。「キャンプがB班スタートだったので、とにかく頑張ってレベルアップして、試合で結果を出してから1軍に上がれば良いと思っていました」と胸の内を明かした。今はファームでじっくり時間をかけ、自分の全てにおいて実力の底上げができるよう、日々練習に取り組んでいる。
 ファームの試合では二塁手での出場が多いが、「どこでも守れるに越したことはないと思っています。もちろん、遊撃手でレギュラーを目指したいですが、いろいろなポジションを守れる選手になりたいと思っています」と新しいことにも意欲的に挑戦している。
 以前から取り組んでいる「体重増加」は現状維持のままということで、「ちゃんと増やして報告します!」と力強く答えてくれた。夏には故郷の方々が応援しにきてくれるそうで、技術も体も成長した姿を見せたい。(西武ライオンズ広報部)

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