首相、原発処理水の安全徹底指示 海洋放出へ閣僚協議

首相官邸に入る岸田首相=30日午前

 岸田文雄首相は30日、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出計画について西村康稔経済産業相や西村明宏環境相、林芳正外相ら関係閣僚と官邸で協議し、安全性の確保や風評被害対策、地元や国際社会に対する丁寧な説明、情報発信を徹底するよう指示した。

 松野博一官房長官は記者会見で「各省庁の取り組みを関係閣僚で情報共有した」と説明した。

 政府と東電は「夏ごろ」の海洋放出開始を目指している。首相は7月4日に国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長と官邸で会い、放出計画への評価を盛り込んだ包括報告書を受け取る予定。内容を精査し、放出開始時期を判断する。

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