熱海で「走り湯」の復旧祝う 2年前の土石流で被災

走り湯の「通湯式」で勢いよく湧き出る湯と湯気=30日午前、静岡県熱海市

 静岡県熱海市で2021年7月に発生した大規模土石流で源泉の一部が被災した「走り湯」で30日、復旧工事の完了を祝う「通湯式」が行われた。伊豆山走湯温泉組合によると、早ければ8月中にも伊豆山地区の旅館などに湯が供給される見通し。

 大規模土石流で源泉の一つ「午の湯」の機械室などが被災し、湯が出なくなった。昨年10月に復旧工事を始め、このうち掘削作業は今年5月に完了。新しい機械室を整備したり、配管を敷設したりといった工事も6月26日に終了した。

 通湯式では、伊豆山温泉組合長の牧野文弘さん(76)の合図で機械が作動し、約10分後に湯と湯気が勢いよく湧き出ると、歓声が広がった。

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