総合印刷の(株)新潟印刷[新潟]が民事再生、今後はスポンサーを募集し再生の意向

(株)新潟印刷(新潟市江南区)は6月30日、新潟地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は宮原一東弁護士(桜通り法律事務所、東京都千代田区丸の内3-4-1)ほか2名。監督委員には伊津良治弁護士(伊津・五十嵐法律事務所、新潟市中央区西堀前通2番町713)が選任された。

負債総額は債権者145名に対して約6億7500万円。

1978年2月創業の印刷業者。刊行物やポスター、カタログ、パンフレット、DM、チラシなど、幅広い製品の編集・印刷を手掛け、少ロット・多品種の受注に対応可能としていた。また、デジタルコンテンツや動画の撮影・編集なども展開し、顧客のニーズに対応したサービス体制を整えていた。地元官公庁や法人に受注基盤を築くほか、東京営業所による新規開拓も進め、2017年10月期には売上高約8億5000万円を計上した。

しかし、2019年7月に大口得意先の失注が発生したことで、以降は営業赤字に転落。2020年以降は「新型コロナウイルス」感染拡大による印刷需要の激減に伴い、売上がさらに減少した。

こうしたなか、人件費など固定費の負担が重荷となったうえ、受注減少による印刷機の稼働率の低迷で収益力も低下。厳しい資金繰りに陥り、自力での再建が困難との判断から、今回の措置となった。

なお、現在も営業を継続しており、今後は広くスポンサーを募り事業再生を目指す意向。当面の資金繰りについては、三井住友銀行スペシャライズドファイナンス部よりアーリーDIPファイナンスを調達する見通し。

スポンサー募集等に関する問い合わせは、桜通り法律事務所(03-6661-6553)が窓口となり受け付けている。

※(株)新潟印刷(TSR企業コード:200227637、法人番号:1110001003675、新潟市江南区曙町3-5-5、設立1981(昭和56)年11月、資本金3000万円)

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