原発の処理水放出IAEA報告へ 事務局長が現地事務所開設

東京電力福島第1原発の敷地内に並ぶ処理水のタンク=1月

 政府は30日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を検証している国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長が7月4~7日の日程で来日すると発表した。岸田文雄首相は4日にグロッシ氏と面会し、放出計画の評価を盛り込んだ包括報告書を受け取る。IAEAはグロッシ氏が第1原発を訪れ、現地事務所を開設すると明らかにした。

 夏ごろの放出開始に向け、6月26日に放出設備の工事が完了し、来週にも原子力規制委員会の検査に合格する見通し。しかし放出に強く反対する漁業関係者の理解は得られておらず、政府は全国漁業協同組合連合会(全漁連)などに説明を続ける方針。

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