猫とサン・マロ、夕暮れの灯台へ

こんにちは、フォトグラファーの吉田パンダです。前回に引き続き北フランスの美しい海辺の町、サン・マロから。宿泊したのはサン・マロ旧市街に隣接したサン・セルヴァン地区。前回も書きましたが、住みたいくらい気に入ったエリアです。トラ猫ノアさん、いかがですか。

まあまあ、といった感じですね。前回も登場したどこでもお気楽な黒犬スキと違い、旅行先ではたまにナーバスになることもあるノア。そのバロメーターはだいたい食欲と顔つきで判断します。今回は朝晩のご飯も普通に食べているし、問題ないようです。

そんなノアを連れて、夕暮れ時にサン・マロ旧市街にある灯台を見にいきました。

サン・セルヴァン地区、のどかな海沿いの道。

泊まっていたサン・セルヴァン地区からサン・マロ旧市街までは歩いて30分。「ちょうどいい散歩道なんです」と言いたいところですが、まあ、そうも言えないような車道沿いの道がメインで、次回からは車で往復しようと思いました。

「ちょっと風が強くないかしら?」

そうなんです。ノルマンディー&ブルターニュ地方の侮れないところは夏でも風が強く、気温差のある日は陽が沈んでから厳しい海風に吹かれると、ひ弱な都会人(ワタシ)は風邪をひく危険があります。今までモン・サン・ミッシェル付近で何度同じような後悔をしたことか。少なくとも薄い防寒具は必須でお願いします。

灯台への道。サン・マロ旧市街の一角から一本だけ、突き出たように伸びる道があり、その突端(とったん)に小さな赤い灯台があります。これは灯台側から旧市街を眺めたところ。こうして見ると、サン・マロ旧市街は城塞(じょうさい)に囲まれた、海に浮かぶ小さな島のよう。しかし風が強い、さむい(そして日中は暑い)。

突端に着くと、元気な若人が記念写真中でした。こちらは灯台タッチですぐに帰ります。この灯台を頼りに航海する船舶たちに思いを寄せる余裕もありません←それでも突端(とったん)までは制覇したい。

「こんなに寒いなんて聞いてないんですけど!」

ごめんよー。まさかこんなに風が強いとは。逃げる場所も隠れる場所もない突端は、まさに吹きさらしで、街中とは風レベルが比べものになりません。

「もういいから、フタを閉めてくれるのかしら」

はい、すいませんノアさま。あとでチュールを差し上げますので、どうかご容赦を、、。ノアが風邪ひかないうちに帰りましょう。

「あの先端まで行ってみたい」という気持ちにさせる赤灯台なのですが、一にも二にも灯台には防寒、よろしくお願いします。

夜景のサン・セルヴァン地区に戻ってきました。

すぐにベッドで丸くなるノア。アンモニャイトになっています。

猫とサン・マロの灯台まで行ってきました、というだけの話なのですが、それだけではアレなので、サン・セルヴァン地区で見つけた激旨ブーランジュリーもご紹介します。もしパリにお店があっても大人気になること間違いなし。パンもパティスリーも、全てがハイレベル。しかも地方でお値打ち感もあり、滞在中に二度も来てしまいブリオッシュなどを買い込み持ち帰りました。

EMULSION

https://www.instagram.com/emulsion.boulangerie/

「しあわせはパンの香り」と言いたくなるくらい、人を笑顔にするパン、パティスリーの数々。夕方になるとすぐに売り切れてしまうので、お早めにどうぞ。以上、サン・マロから猫散歩をお届けしました。次回もサン・マロ、黒犬と遊覧船に乗船しますが、これもまた優雅とは程遠いものでした。次回もどうぞお楽しみに。

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