ワグネル存続不透明に 武装反乱、ロシア軍中枢波及か

5月に公開された映像で自らの見解を主張するロシア民間軍事会社ワグネル創設者のプリゴジン氏(同氏提供・AP=共同)

 ロシアの民間軍事会社ワグネルの軍事反乱から1日で1週間。反乱を主導したワグネル創設者プリゴジン氏は隣国ベラルーシに事実上亡命、プーチン大統領は同氏の企業グループの資金使途を捜査すると述べ、国内での存続は不透明さを増す。欧米メディアは、ワグネルに近いとされウクライナ侵攻の副司令官を務めるスロビキン航空宇宙軍総司令官の拘束情報を相次ぎ伝え、事件は軍中枢のスキャンダルに発展する可能性も出てきた。

 プリゴジン氏は撤収表明の声明で、部隊がモスクワまで200キロの地点に迫ったと明かした。ソ連末期1991年8月のクーデター未遂以来の体制危機が現実となった。

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