東京オリンピック予選でジンバブエの野球チームを率いた堤監督の半生をたどる書籍が発売!

書籍「アフリカから世界へ、そして甲子園へ 規格外の高校野球監督が目指す、世界普及への歩み」が、7月5日に発売される。著者は、おかやま山陽高校野球部の堤尚彦監督。落ちこぼれ野球選手時代から、青年海外協力隊での活動を経てスポーツビジネス界を経験した後、甲子園出場し、高校野球監督&東京オリンピック予選ジンバブエ代表監督となった、唯一無二でユニークな経歴を持つ堤監督の野球人生をたどる1冊だ。

2017年の夏に、おかやま山陽高校野球部が念願の甲子園初出場を果たし、指導者としての地位を確立した堤監督だが、実は自身はプレーヤーとしての実績は少ない。弱小都立高校の野球部に入部し、自称プレーイングマネジャーを担った高校時代。大学は名門・東北福祉大学に進学するも、レギュラーメンバーには選ばれることはなかった。

そんな堤監督の人生を変えたのは、青年海外協力隊への参加だった。テレビで見たジンバブエで野球を普及する隊員の活動に感銘を受け、同隊に参加。活動を通してアフリカの子どもたちと交流する中で、堤監督の人生は一変する。さらに、スポーツマネジメントの世界に導いてくれた元プロ野球選手・高橋慶彦氏との出会い、プロゴルファー・諸見里しのぶ選手のマネジメントをしていた福岡でのビジネスマン時代、師とあおぐ慶應義塾大野球部の元監督・前田祐吉氏との出会い…と、波瀾(はらん)万丈な日々を送っていく。

そして、19年、東京オリンピック予選のジンバブエ代表監督に就任。現役の高校野球部監督が、他国のナショナルチームの指揮を執るという日本初の挑戦は、メディアでも多く取り上げられたが、華やかな報道の裏で起きていた高野連との交渉の数々も収められている。「(日本球界の)裏街道を歩んできた」という堤監督の「野球愛」に満ちた生きざまを、余すことなく伝える特別な内容となっている。

【著者プロフィール】

堤尚彦(つつみ なおひこ)
1971年兵庫県生まれ。東京都立千歳(現・都立芦花)高校卒業後に東北福祉大学に進学。ともに野球部に所属。大学卒業後に青年海外協力隊でジンバブエに2年間滞在し、アフリカの地で野球の楽しさを普及。99年には再び青年海外協力隊員としてガーナに1年間滞在。帰国後はスポーツマネジメント会社に勤務し、女子プロゴルファー・諸見里しのぶのマネジメントなどを務め、06年におかやま山陽高校野球部の監督に就任。監督になって12年目の17年の夏に全国高校野球選手権大会に、翌18年の春には選抜高等学校野球大会に出場を果たす。おかやま山陽高校の野球部では、11年から JICA の「世界の笑顔のために」 プログラムを通じ、中古の野球道具を開発途上国に送る活動を続けている。また、教え子を青年海外協力隊員などに育てるなど、野球普及の人材育成などにも尽力している。青年海外協力隊時代から続ける「世界に野球を普及する活動」が縁となり、99年のシドニー五輪アフリカ予選のガーナ代表コーチ、03年アテネ五輪アジア予選のインドネシア代表コーチ、19年の東京五輪アフリカ予選のジンバブエ代表監督を務めた。

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