防衛強化に最大1.3兆円 決算剰余金、想定上回る

 財務省が7月3日に発表する国の2022年度の一般会計決算で、税収が予想より増えたことなどで生じる剰余金が2兆6千億円程度となることが30日、分かった。半分の1兆3千億円程度まで防衛力強化に回せることになる。想定していた年度当たりの平均を上回る剰余金が出たことで、防衛力強化の財源を確保する増税の先送り論が強まる可能性がある。

 政府は23~27年度の5年間で防衛費に総額約43兆円を投じる計画。従来水準からの増額分である約17兆円は決算剰余金や歳出改革、増税などで賄うとしている。剰余金は財政法に基づき、少なくとも半分は借金である国債の償還に充てなければならない。

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