らんまん第13週振りかえり・ヤマザクラ

裕福な造り酒屋の跡取り息子として生まれた主人公がやがて草花に魅了され、植物学者としての道を歩んでいく姿を描く連続テレビ小説『らんまん』(NHK朝ドラ)。7月1日は、「ヤマザクラ」と題する第13週(6月26日〜30日放送)を振りかえる。

ヤマザクラを見て微笑む寿恵子(浜辺美波)、タキ(松坂慶子)、万太郎(神木隆之介)(C)NHK

高知・土佐に里帰りしている主人公・万太郎(神木隆之介)のもとに、植物学の権威・マキシモヴィッチ博士から、万太郎の研究成果を高く評価する内容の手紙が届く。万太郎の発見した植物が世界に認められたと知った祖母・タキ(松坂慶子)は、なるべく早く東京に戻れるようにと、万太郎と寿恵子(浜辺美波)の祝言を急がせる。

祝言の準備を進めるタキは、馴染みの呉服商「仙石屋」の義兵衞(三山ひろし)を呼び、寿恵子に花嫁衣装を選ばせる。「仙石屋」には、タキが好きな「ヤマザクラ」の木があるのだが、病に侵されてしまったため、このまま切り倒す話が出ているのだという。万太郎にとっても思い入れが深い「ヤマザクラ」の病気を知った万太郎は、いうこともあり、どうにか助けたいと考える。

その頃、万太郎の姉・綾(佐久間由衣)は重く課せられる酒税に対抗しようと、土佐中の酒屋で組合を作ろうと計画し、竹雄(志尊淳)を伴って出掛ける。しかし、「峰屋」へのやっかみや綾の性別が理由で、周囲からはまったく相手にされない。深く落ち込んだ綾は帰り道に立ち寄った神社で弱音を吐くが、そんな綾を慕う竹雄は愛情深く励まし、思いを告げる。ふたりの思いは通じ合い、結ばれるのだった。

頭を下げる万太郎(左、神木隆之介)に声を掛ける寿恵子(右、浜辺美波)(C)NHK

一方、ヤマザクラの病気を治そうとする万太郎は、夕飯にも顔を出さないほど研究に没頭していた。タキのためにも何としても桜の木の病を治したい万太郎は、心配して声をかけた寿恵子にも集中するあまり強く当たってしまう。我に返って自らの行いを反省した万太郎は寿恵子に心から謝り、寿恵子も植物学に邁進する万太郎を二人三脚で支えていきたいのだと伝え、ふたりは仲直りする。

祝言の日が近づくなか、万太郎、竹雄、寿恵子は、横倉山へと植物採取に出掛ける。これまで万太郎をそばで支え続けてきた竹雄は、万太郎の助手の役目を引き継ぐため、寿恵子に植物採集や標本作りのやり方などをひとつずつ丁寧に伝えていく。

竹雄(右、志尊淳)から植物採集について教わる寿恵子(左、浜辺美波)(C)NHK

横倉山から戻った万太郎は、寿恵子と竹雄からもらった言葉をヒントに、ヤマザクラの病気を治すべく東京大学の田邊教授(要潤)や、博物館の植物学者・野田(田辺誠一)らに手紙で助けを求める。

そんな万太郎に、改まって「話がある」と切り出した竹雄は、綾と夫婦になり、土佐で暮らしていくことを決意したことを告げる。太郎は竹雄を祝福し、これまでそばで支え続けてきてくれたことに心から感謝する。ともに過ごしてきた思い出がよみがえる2人は、涙を流して強く抱き合うのだった。

そして迎えた、万太郎と寿恵子の祝言の日。「峰屋」の面々、仲人の大畑夫妻(奥田瑛二、鶴田真由)、寿恵子の母・まつ(牧瀬里穂)や文太(池内万作)たちが見守るなか、いよいよ2人が登場して・・・。

本作は、「日本の植物学の父」と謳われる牧野富太郎(まきのとみたろう)の人生をモデルに、激動の時代で草花と情熱的に向き合い続ける植物学者の物語。放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

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