福岡がJ1通算100勝目! ルキアンの会心ヘッド1発でC大阪を撃破、8戦ぶり白星に【明治安田J1第19節】

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30日、明治安田生命J1リーグ第19節のセレッソ大阪vsアビスパ福岡がヨドコウ桜スタジアムで行われ、0-1で福岡が勝利した。

【動画】ルキアンが圧巻の豪快ヘッドを決め、福岡がJ1通算100勝達成!

前節アウェイで北海道コンサドーレ札幌に4発大勝を収めた5位・C大阪。ゴールを決めたレオ・セアラと加藤の2トップ、さらに香川と喜田は今節も揃ってスタメン出場で、今シーズン初のリーグ戦3連勝に向けて準備万端だ。

対する12位・福岡は4連敗中かつ7試合白星なしと苦しい戦いが続いている。記念すべきJ1リーグ通算100勝目もお預けになり続けており、前節もホームでヴィッセル神戸に0-3の完敗となった。得点力不足の中で守備陣が持ち堪えれていない印象だ。

すると、この試合もキックオフから30秒足らずで福岡にアクシデント。相手選手のクリアが顔面を直撃した紺野は一度はプレーを続行するも、左目の付近に大きな違和感があるのかピッチを後にし、7分で佐藤との交代を余儀なくされた。

アクシデントスタートとなった中、試合は序盤から激しい球際のマッチアップが繰り広げられる。C大阪と福岡はどちらもソリッドな[4-4-2]をベースとするチームであり、お互いに相手の守備陣を掻い潜れない時間帯が続く。

そんななかで違いを見せつけたのが福岡のFWルキアンだ。22分、福岡は左CKの流れから二次攻撃を展開し、左サイドに流れた金森がクロスを上げる。ルキアンはこのボールに対して勢いよく走り込み、C大阪のGKヤン・ハンビンが見送るしかない会心のヘディングシュートを突き刺した。

先手を取られたC大阪にもチャンス。37分、舩木の低いクロスを胸でクリアしようとした福岡の奈良だが、体勢を低くしたなかでコントロールを誤り、ボールはレオ・セアラの足元へ。レオ・セアラは振り向きざまに左足シュートを放つも、即座に飛び出した福岡のGK村上にセーブされた。

前半は福岡の1点リードで終了。福岡が少ないチャンスで1点をもぎとった一方、C大阪は打開の糸口を見出せなかった。

後半は1点を追うC大阪が圧力を強めるも、それでもなかなか福岡の守備陣を切り崩せない。61分にはこの日初めて獲得したCKを古巣対決のジョルディ・クルークスが蹴り、ゴール前の進藤がドンピシャヘッドで合わせるも、シュートはGK村上の正面を突いてしまう。

64分にようやく決定機。左サイドに流れた加藤がクロスを上げると、ゴール正面ではファーサイドから走り込んだクルークスがフリーに。しかし、クルークスのヘディングは枠を捉えきれず、千載一遇の同点チャンスを逃してしまった。クルークスは直後に中原と交代。古巣対戦で存在感を発揮できなかった。

C大阪は69分にもチャンスを逸する。カピシャーバのクロスをファーサイドで加藤が折り返すと、進藤がゴール正面から右足ボレー。今度は地面に叩きつけたバウンドが大きくなりすぎ、クロスバーの上へ外れた。右サイドバックの進藤は果敢な攻撃参加で75分にもシュートを放つが、肝心のゴールだけが遠い。

気づけばC大阪が一方的に攻め込む展開。ゴールまであと一歩に近づくなか、小菊監督は77分に加藤、カピシャーバ、舩木を下げ、上門、北野、山中を投入する3枚替えを敢行する。

対する福岡の長谷部監督は佐藤を下げ、センターバックの井上を投入。5バックに移行し逃げ切り態勢に入る。

後ろに重きを置いたことでサイドからクロスを上げられるシーンが増えた福岡だが、キャプテンマークを巻く奈良を中心としたセンターバック3枚が冷静沈着に対応し、1点リードのまま時計の針を進めていく。

結局、アディショナルタイムの7分間を含めて凌ぎきった福岡が0-1で勝利。連敗を4でストップしただけでなく、8試合ぶりの白星となり、アウェイでは今シーズン初勝利に。そして何より、ついに記念すべきJ1リーグ通算100勝目を手に入れた。

一方、C大阪にとっては悔しい敗戦に。今シーズン初となる3連勝を逃し、上位陣との勝ち点差を詰められなかった。

セレッソ大阪 0-1 アビスパ福岡

【福岡】

ルキアン(前22)

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