【北海道一周・車中泊旅】ルート・走行距離実際にかかった費用まで大公開

日本本土最東端

こんにちは、年間50泊以上車中泊しているコスケです。自然や観光スポットを楽しみながら車中泊ができる北海道は、車中泊好きにとって憧れの地の一つではないでしょうか。「北海道を一周する車中泊旅をしてみたい」と考えている人も少なくないでしょう。私は北海道在住ということもあり、年中、北海道のあちこちで車中泊しています。北海道をぐるっと一周する車中泊旅も何度かしているため、今回は車中泊で北海道一周旅をする際のルートやおすすめの車中泊スポット、費用などを紹介したいと思います。

車中泊で北海道一周旅をするときにはルート・車中泊スポット・かかる費用に悩みがち

北海道の綺麗な景色に美味しい食べ物、何より走りやすい道はドライブに最適です。日本本土の「最東端」や「最北端」があり、ライダーや旅好きの人なら一度は訪れたい地ではないでしょうか。

日本本土最東端

私は北海道に住んでいますが、北海道在住の私でも、初めて北海道一周を計画した際には以下のような点に悩みました。

  • どのようなルートで一周すべきか
  • 一周にかかる日数はどのくらいか
  • どこで車中泊するのがいいか
  • どのくらいお金がかかるのか

特に初めての北海道一周だと距離感がわからないので、ルートはもちろん、どのくらいの日数がかかるのかに悩んでしまい、計画が難しいかもしれません。

また、車中泊ができるスポットがわかららないと、行き当たりばったりになってしまいがち。費用についても「どのくらいのお金がかかるの?」と気になる人が多いでしょう。

今回は、私が最近した北海道一周旅の記録を元に、上記のポイントについて詳しく紹介していきます。

あくまで私の場合なので、人によって違いは出ると思いますが、車中泊での北海道一周旅を計画している人はぜひ参考にしていただければと思います。

車中泊で北海道一周するのにかかる日数・距離は?おすすめルートも紹介!

北海道を一周する際、ルートは北海道の外周(海沿い)を走って行くコースがおすすめです。

ただ、「外周を走る」といっても、スタート地点や時計回りか反時計回りかなど、考えなければならない点はいろいろとありますよね。

ここでは、おすすめのルートや実際にかかる日数・距離などを、実際に北海道一周旅をした際のデータをもとにまとめていきます。

状況や時期にあわせてスタート地点を決めよう

まず、北海道一周旅のスタート地点については北海道に上陸する方法や、上陸する際の地点から考えるのがベストです。

「マイカーで『函館』『苫小牧』『小樽』などからフェリーで北海道に上陸する」「飛行機を使って『新千歳空港』から北海道に上陸し、レンタカーを借りる」といったように、上陸の方法や地点によってベストなスタート地点は異なりますが、定番は以下の2パターンです。

  • 飛行機で上陸し、「新千歳空港」からレンタカーでスタート
  • 「苫小牧港」からマイカーで上陸し、「千歳苫小牧」周辺からスタート
筆者作成:どこから北海道に上陸するかでスタート地点は変わってくる

あくまでも定番が上記の2パターンというだけなので、「日本海をフェリーで移動して上陸するために『小樽』スタート」という人もいますし、「本州も車で移動し、フェリーの利用は最小限にとどめて『函館』に上陸する」といったパターンも少なくありません。

個人的には、新千歳空港にも近く夏・冬の気候が安定している「苫小牧」か、フェリー移動を最小にして「函館」からスタートするのがおすすめです。

夏期に日本海側からの移動するなら、小樽もいいと思います。

天候や時期にあわせてルートを決めよう

スタート地点からどのように北海道を一周していくかについては、時期や天候などによって最適なルートが変わります。

5〜7月は徐々に暑くなっていく時期なので、一番暑い「函館」から回り、涼しい道北や道東へ向かうルートがいいかと思います。

私が去年の7月上旬にスタートした車中泊での北海道一周旅も、「千歳」「苫小牧」エリアからスタートし、まずは南下して「函館」を目指しました。7月中旬〜下旬にはかなり暑くなるので、気温の上がりやすい函館エリアを早めに抜けたかったからです。

「函館」から回るとなると、スタート地点が「小樽」の場合は反時計回り、「新千歳空港」や「苫小牧」の場合は時計回りになります。

8月〜10月スタートの旅であれば、最初が暑く徐々に涼しくなっていくので、「函館」周辺は最後に、先に涼しい道東や道北から回るルートがおすすめです。

筆者作成:北海道1周のルート

もちろん「この時期にここを通りたい」「まずはここに行ってみたい」など、自身の希望をベースに、全体のバランスを考えて決めるのが一番です。

ただ、特に強い希望や予定がないのであれば、上記のように「これから暑くなる」という時期には南から周り、「これから涼しくなる」という時期には東や北から回っていくのがいいでしょう。

北海道は7月後半から8月前半が暑さのピークになるので、その期間で旅をする場合はどっち周りでも大きな差はないかもしれません。

また、北海道の場合日本海側は夕日が綺麗ですし、オホーツク海側は朝日が気持ちいいです。

ただし、日本海側ルートは荒れやすいため、できるだけ天候のいい日に通るのがおすすめです。太平洋側はほぼ毎日晴れて雪も少ないため、いつ通ってもさほど心配ないと思います。

日数は5泊6日以上で考えると◎

私が車中泊で北海道一周旅をした際、海沿いをずっと走って走行距離は2646.3km、合計で5泊6日かかりました。走行距離は3,500kmくらいになるかと思っていましたが、想定より短い距離で一周できています。

車中泊ポイントは1泊目は「函館」、2泊目は日本海側の「寿都」、3泊目はオロロンライン沿いの「初山別」、4泊目が「網走」で、5泊目は「浜中町」でした。

筆者作成:北海道1周の宿泊地

私は北海道はすでにあちこち回っていますし、北海道一周も初めてではないので、このときは端っこの岬などを巡りながら美味しいものを食べて回りました。

北海道一周が初めての場合や、寄り道しながらゆっくり回る場合には、2倍ほどの日数がかかる可能性があります。ルートに加えて、どういったペースで回りたいかも考えて、日数の計画を立てるといいでしょう。

ちなみに、1日あたりの走行距離は450kmほどでした。かなり走っていますが北海道は流れもよく走りやすいため、ゆっくりドライブしてもこれくらい走れちゃいます。

キャンプ場や野営地がおすすめ!北海道一周旅に便利な車中泊スポットを厳選

車中泊旅では「どこで車中泊をするか」も、事前にある程度決めておきたいことの一つです。

私の場合、夏は道の駅で車中泊することはほぼありません。夏だと窓を開けて寝ることが多いですが、道の駅だと車や人の出入りも多く、夜中も話し声やエンジン音が気になってぐっすり眠れないからです。

北海道には、リーズナブルに車中泊できるキャンプ場や野営場がたくさんあるため、ルート上にあるキャンプ場や野営場で車中泊するのがおすすめです。

ここからは、キャンプ場や野営場のなかでも、特におすすめしたい無料のキャンプ場・野営場を紹介します。

浜中野営場(寿都町)

筆者作成:寿都町浜中野営場

「浜中野営場」は、寿都町(すっつちょう)にある海沿いの無料キャンプ場です。

綺麗に整備されていて、水道・トイレも完備。駐車場が広く、比較的駐車しやすいと思います。

風力発電が近くにあるので、風が強い日は風切り音が気になる人もいるかもしれませんが、国道からは離れているため、車の音は気にならないと思います。

海沿いで波の音も聞こえるので、私は風切り音が気になったことはないです。

道営野塚野営場(積丹町)

筆者作成:積丹町道営野塚野営場

「道営野塚野営場」は、観光スポットでもある積丹町(しゃこたんちょう)の「神威岬(かむいみさき)」のすぐそばにある無料野営場です。

トイレも水道もあり、目の前には海の絶景が広がっています。

ただし、人気のキャンプ場なので夏の連休は人が多く、駐車場所がない可能性が高いです。夏期は平日を狙って利用するといいでしょう。

  • 施設名:道営野塚野営場
  • 住所:北海道積丹郡積丹町野塚町
  • 電話:0135-44-3381(積丹町商工観光課)、0136-23-1354(後志総合振興局自然環境係)
  • 利用時期:4月中旬~10月末ごろ

みさき台公園 キャンプ場(初山別村)

筆者作成:初山別村みさき台公園キャンプ場

「みさき台公園 キャンプ場」は、小樽市から稚内市をむすぶ「日本海オロロンライン」にある超人気の無料キャンプ場です。

水道・トイレも完備しており、温泉や道の駅も歩いて行ける場所にあるため、私もよく利用しています。

夏は平日でも人が多く、特に連休は混み合うためテントサイトがすぐに埋まってしまいます。ただ、駐車場が広いので、混み合っている連休中でもどこかでは車中泊できる場合が多く、利用しやすい車中泊スポットですよ。

  • 施設名:みさき台公園 キャンプ場
  • 住所:北海道苫前郡初山別村字豊岬
  • 電話:0164-67-2077(オートキャンプ場管理棟)、0164-67-2031(しょさんべつ温泉フロント)
  • 利用時期:6月上旬~9月下旬ごろ
  • 公式サイト:http://www.vill.shosanbetsu.lg.jp/shosanbetsu/

キムアネップ岬キャンプ場(佐呂間町)

筆者作成:佐呂間町サロマ湖キムアネップ岬キャンプ場

「キムアネップ岬キャンプ場」は、佐呂間町(さろまちょう)にある「サロマ湖」から突き出るような形で伸びている「キムアネップ岬」にある無料のキャンプ場です。

駐車場はそこそこ広く、車中泊ユーザーも多いです。

朝日も夕日も綺麗な場所なので、私も佐呂間町周辺で車中泊する際はよく利用しています。

呼人浦キャンプ場(網走市)

筆者作成:網走市呼人浦キャンプ場

「呼人浦(よびとうら)キャンプ場」は、網走湖沿いにある無料のキャンプ場です。

ツーリング途中で利用しているバイクユーザーが多い印象。駐車場はそこそこ広いため、快適に車中泊できます。

市街地からも近く利用しやすいものの、交通量の多い道に面していて踏切も近くにあるため、音は多少気になるかもしれません。

霧多布岬キャンプ場(浜中町)

筆者作成:浜中町霧多布岬キャンプ場

「霧多布岬(きりったっぷみさき)キャンプ場」は、その名のとおり霧多布岬のすぐそばにある、夏に人気のキャンプ場です。

無料で利用できますが、利用の際は最寄りの温泉施設「ゆうゆ」で受け付けする必要がある点に注意しましょう。

ゴミを格安で処理することができ、景色も綺麗。さらに温泉も気持ちいいので、旅の途中に超おすすめのスポットです。

早朝の霧多布岬も絶景で、たまに野生のラッコをみることができます。

来止臥野営場(釧路町)

筆者作成:釧路町来止臥野営場

「来止臥(きとうし)野営場」は、釧路周辺にある野営場で、釧路市街地からもそんなに遠くない場所にあります。海沿いで景色が綺麗な、まさに野営場という感じの施設。

とても人気がありますが、スペースが広い訳ではないので、人が多いと音が気になります。夏の土日や連休は混み合っていて、車中泊は難しいかもしれません。

平日なら土日や連休に比べて場所は確保しやすいと思いますが、それでもそこそこ人はいます。

  • 施設名:来止臥(きとうし)野営場
  • 住所:北海道釧路郡釧路町昆布森来止臥
  • 電話:0154-62-2193(釧路町産業経済課商工観光係)
  • 利用時期:6月上旬~10月
  • 公式サイト:https://www.welcome-kushirocho.jp/camp/

長節湖キャンプ場(豊頃町)

筆者作成:豊頃町長節湖キャンプ場

「長節湖キャンプ場」では、湖と海、2つの絶景を楽しめます。比較的人が少なく、快適に利用できるキャンプ場です。

施設は最低限ですが、観光シーズンの昼間は管理人さんもいて安心して利用できます。

私も十勝エリアで車中泊する際はよく利用していますよ。

  • 施設名:長節湖(ちょうぼしこ)キャンプ場
  • 住所:北海道中川郡豊頃町長節
  • 電話:015-575-2329(長節湖キャンプ場監視所)
  • 利用時期:7月上旬~8月下旬ごろ
  • 公式サイト:https://www.toyokoro.jp/site/kanko/list5-47.html

北海道は無料のキャンプ場・野営地がが多い

上記で紹介した車中泊スポットは、私もいつもお世話になっているところばかりで、道の駅よりも夜は静かで、ぐっすり眠ることができます。(賑やかな団体さんがいなければ…)

今回は海沿い、もしくは海に近い場所で、なおかつ無料で使える車中泊スポットをピックアップしましたが、北海道にはこの他にも車中泊スポットが多く存在します。

無料のキャンプ場・野営場があちこちに点在しているほか、有料でも数百円で利用でき、ゴミの処理まで可能なキャンプ場も。もちろん数千円で利用できる高規格キャンプ場や電源付きのRVパークもありますので、車中泊する場所には困らないです。

私も、日本縦断車中泊旅のときは車中泊場所に悩みましたが、北海道一周の場合はさほど悩みませんでした。

今回紹介したスポットや、ルート内にあるスポットを活用して、旅をしてくといいかと思います。

北海道一周にかかる費用は思ったより安い!実際の予算とかかったお金を公開

最後に、北海道一周車中泊旅のために事前に準備していた予算、そして実際にかかった費用についてまとめます。

出発前、予算は多めに準備していましたが、実際にかかった金額は思った以上に安くなりました。

ただ、道外からの車中泊旅だと、今回紹介するものに加えてフェリー代などもかかると思いますので、あくまで参考程度に見ていただければと思います。

出発前に準備していた予算

まずは北海道一周旅に出発する際に準備した「予算」から紹介します。

7~8日で1周できる予定でしたが、余裕を持ち10日間かかるとして計算しています。

合計金額:115,000円

<内訳>

  • 燃料代:45,000円
    燃費はステップワゴン(WLTCモード)13.1km/Lで、3,500km走行を想定
    ※当時、ガソリン単価は160円ちょっと
  • 食費:30,000円
    1食1,000円×3 10日分
  • 雑費:20,000円
    RVパークやキャンプ場使用料、洗濯やお風呂、観光地の入場料、駐車場代など
  • 予備費:20,000円
    予算が足りなくなったところに当てる資金

実際にかかった費用

次に、実際にかかった金額を見ていきましょう。

6日間で回ることができたため、走行距離も予定より短くなりました。

合計金額:51,501円

<内訳>

  • 燃料代:25,679円
    ガソリン代。距離は約2,600kmで、実燃費16.3km/L
  • 食費:20,592円
    6日分
  • 雑費:5,230円
    雑費の内訳は、駐車料金:600円、宿泊(車中泊場所)代:500円、お風呂代:2,500円、車の洗車代:1,500円、ゴミ袋代:130円

合計5万ちょっとで済み、予算の半分も使っていません。

食費は1食1,000円×3の予定で、6日分だと18,000円でした。実際は20,592円なので、1日辺りの予算は少しオーバーしていますが、日数が短かったので想定以下の金額となりました。

食事は特に我慢せず、ウニ丼を食べるなど、満足できる食事でこの結果です。今回は結果的に予算以下で収まりましたが、我慢せずに食べるなら、1日3,000円だと少ないかもしれません。(日本縦断の際も1日3,000円だと足りなかったです)

全体的に、予算を大幅に下回った理由としては、以下のような点が挙げられます。

  • 10日予定だったのが6日間で一周できたこと
  • 無料のキャンプ場を活用し宿泊代がほとんどかからなかったこと
  • 1周の走行距離が想定より短く燃費も思った以上に良かったのでガソリン代がかからなかったこと

もちろん、道外からだとフェリー代など他にもお金はかかると思います。しかし、無料のキャンプ場を活用しつつ車中泊すれば、食事をしっかり食べても思った以上にお金はかかりませんでした。

車中泊旅なら意外とコストもかからない!車で北海道一周を楽しんでみよう

筆者撮影:北海道の綺麗な夕日

以上、北海道一周する場合のルートや車中泊スポット、距離やお金の話でした。

走行距離は海沿いの道をぐるっと回った距離なので、寄り道すれば少し長くなるかもしれませんし、燃費は乗る車によって大きく違います。

1日に走れる距離も「どこに立ち寄るのか」「どのくらいのペースで走るのか」によって変わるので、人によって結果は異なるでしょう。

ただ、車中泊スポットなど知っておいて損はない情報もあるかと思うので、これから車中泊での北海道一周旅を計画している場合は、参考にしてみてください。

北海道ならではの綺麗な景色や美味しい食事を楽しみつつ、車で旅をするのは本当に心に残る旅になると思います。

今回は景色や観光地の紹介はしていませんが、北海道を一周するルート上には、日本本土の最北端や最東端、知床に函館など見所も多いです。

少し内陸に入れば、「摩周湖(ましゅうこ)」や「屈斜路湖(くっしゃろこ)」といった、絶景を楽しめるスポットも。

北海道在住の私でも、まだまだ楽しめるスポットがたくさんあるので、私も2~3年に1度は北海道一周旅したいと思っています。

© ハピキャン