「2人合わせて僕の年齢」 谷口徹の“ボヤキ”と自信

まだまだ頑張ります(撮影/和田慎太郎)

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 3日目(1日)◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178yd(パー72)◇曇り(観衆2488人)

55歳・谷口徹の“ボヤキ”も止まらなかった。前日、3月の開幕戦以来の予選通過を決め、「同組のメンバーが中島啓太・蝉川泰果なら引退しようと思ったわ」

蓋を開けたら3日目の組み合わせは中島と嘉数光倫だったが、「33歳(嘉数)と22歳(中島)、2人合わせて僕の年齢…そりゃいかんなあ」とがっくり肩を落とした。

今季2度目の予選通過も風速6.9m/秒と風が一番強かったこの日は苦戦を強いられた。前半で2つ伸ばし、後半は10番のボギー以外はパーを重ねて耐える展開だった。

パワーでは負けるけどショートゲームでは負けません(撮影/和田慎太郎)

「疲れました、体力がもう残っていない」と迎えた最終18番はパー5。「若い選手はパー5をパー4みたいにプレーする」と飛距離で先を行く2人を羨んでいたら、セカンドショットが右のブッシュにつかまった。

3打目でフェアウェイに出せず、最終ホールでボギーのピンチ。数ヤード先のラフから打った4打目はピン手前1.5mにピタリと止まった。パーセーブに「ボギーだったら、今までのが台無しだった」とほっとした。通算6アンダー35位と“失速”は免れた。

「予選通過おめでとうございます!僕みたいにならんでくださいね」と昨晩メッセージをくれた手嶋多一は、前週「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ」で予選通過を果たしたが、最終日に「77」と失速して66位に終わった。

蝉川泰果(左)には負けないぞ…(撮影/和田慎太郎)

谷口も「20代の子が多いですよね。みんな、若くて飛ぶしうまい。辞めたくなってきたな」と世代交代の風は痛いほど感じている。

ただ、パワーとスタミナでは置いて行かれるかもしれないが、技術では負けない。「グリーンが近づけば引き締まってくる。アプローチパターは、まだうまいんで」とニヤリ。

「前に河本力と回っているから、飛距離の免疫はもうできた」と笑ったが、最終日は蝉川泰果、清水大成と20代飛ばし屋2人と同組でプレー。時々ボヤキながらも若手に食らいついていく。(北海道千歳市/谷口愛純)

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