GPSアートに復興の願い 県ラグビーフットボール協会の石川ONE TEAM大作戦

GPSアート制作ために珠洲市内を走る石川県ラグビーフットボール協会の会員=珠洲市宝立町鵜島

 石川県ラグビーフットボール協会による地図上に絵を描く「GPSアート」のイベント「石川ONE TEAM大作戦」(北國新聞社後援)が1日、5月に最大震度6強の地震で被害を受けた珠洲市を皮切りにスタートした。地震からの復興に向けたメッセージが込められており、全19市町を走り、県内全体で団結力を高めていく。

 GPSアートはスマホなどの位置情報を記録・表示できる機器を使ってコースをたどり、その軌跡で地上絵を描くアートスポーツ。9月に開幕するラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会に出場する日本代表の応援事業として行われる。

 同協会の石川基さん(51)が「ONETEAM」の文字を発案した。北陸新幹線の開業や、白山手取川ジオパークが世界ジオパークに認定され、石川県が全国から注目されていること加え、地震からの復興に向け、県内が心を一つにする必要があると考えた。

  ●総距離400キロ走る

 1日には、協会会員3人が珠洲市の宝立町から市役所まで約5キロを走った。今後、県内各地の住民らに協力を求め、総距離約400キロを走り完成させる。各市町で市長や町長に協力を呼び掛け、ラグビーボールのパスをつなぐ動画も制作する。1日は泉谷満寿裕珠洲市長が撮影に臨んだ。

 23日にはゴールとなる金沢市のいしかわ四高記念公園でファイナルセレモニーが行われる。

GPSアートで描いたONETEAMのイメージ図

© 株式会社北國新聞社