昨季セリエBでプレーしたセスクが36歳で現役引退…今後はコモのBチーム&プリマヴェーラの監督に

[写真:Getty Images]

セリエBのコモは1日、元スペイン代表MFセスク・ファブレガス(36)が現役引退したことを発表した。

バルセロナのカンテラ(下部組織)で育ったセスクは、16歳だった2003年に移籍したアーセナルでアーセナルで才能を開花させると、8シーズンで公式戦303試合に出場し57ゴール95アシストを記録。

2011年の夏にに古巣バルセロナへ復帰すると、3年間でリーガエスパニョーラやコパ・デル・レイ、スーペル・コパ、チャンピオンズリーグの制覇に貢献。その後、2014年夏からチェルシーでプレーすると、2019年の冬にモナコへ移籍。

モナコでは3シーズン半を過ごしたが、契約最終年となった2021-22シーズンはハムストリングのケガやコロナ感染による体調不良でわずか5試合の出場にとどまり退団。

現役引退も噂されたが、昨夏にフリーでコモに加入。昨シーズンは、セリエBで17試合に出場し2アシストを記録していた。

通算110試合38ゴールの代表キャリアにおいても輝かしい経歴を誇り、3度のワールドカップ(W杯)出場を果たして、2010年の南アフリカ大会で同国史上初の優勝を経験。また同じく3度の出場を果たしたユーロでは2008年と2012年の連覇に貢献した。

キャリアを終えることとなったセスクは、クラブの公式サイトを通じてコメントしている。

「大きな悲しみとともに、靴を脱ぐ時が来た。バルセロナの下部組織時代から、アーセナル、バルセロナ、チェルシー、モナコ、そしてコモまで、すべての瞬間を大切にしたい。ワールドカップやユーロ、プレミアリーグ、リーガ・エスパニョーラでの優勝、そして欧州カップ戦でのトロフィー獲得など、私にとって決して忘れることのできない旅だった」

「私を助けてくれたすべての人々、チームメイト、監督、コーチ、社長、オーナー、ファン、そして私の代理人、両親から妹、妻、子供たちまで、いつもアドバイスをくれ、いつも道しるべとなってくれた家族全員、ピッチ上で素晴らしい戦いを共にした対戦相手たち、私を強くしてくれてありがとう」

「忘れられない思い出がたくさんあり、その歩みの中で多くの友人に出会うことができた。また、私は選手時代に3カ国語を学び、成長し、成熟した。100万年かかっても、自分には到底できないと思っていたような経験もした」

「だけど、悲しくはない。なぜなら、私は今、コモ1907のBチームとプリマヴェーラチームの監督という新しい道を歩もうとしているからだ。これは私にとって熱中できるクラブでありプロジェクトだ。このチームは最初の瞬間から私の心を掴み、私のキャリアの中で最高のタイミングで出会うことができた。私はこの新しい冒険に全力を尽くすつもりだ」

「というわけで、犠牲と喜びと情熱に満ちた信じられないような20年間を経て、世界で最も美しいスポーツに改めて感謝と別れを告げる時が来た。私はそのすべてを愛しています。」

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