[活写]実物の50倍―― これで覚えた?

中島さんが作った巨大なクビアカツヤカミキリの模型(栃木県足利市で)

栃木県足利市で、果樹などを食害する特定外来生物のクビアカツヤカミキリの巨大な模型が登場し、注目を集めている。同市で飲食店を経営する中島太郎さん(59)が制作。市役所で展示し、市民に駆除を呼びかける。

模型の全長は実物の50倍に当たる約2メートル。段ボールやキッチンペーパーの芯などを素材にした。触角は幼虫を駆除する、樹幹注入剤のノズルを使い、虫に対する「怒り」を込めたという。

県内でも被害が多い同市では、防除に当たる市民有志「クビアカみっけ隊」が発足。小学校などで出前授業を開いているが、虫が小さ過ぎて分かりにくい課題があった。それを聞いた中島さんが「着ぐるみサイズなら分かりやすいのでは」と制作した。

中島さんは「模型を人が背負えば劇にも使える。農家の果樹被害が減ってほしい」と話す。 (木村泰之)

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