日本最古 半世紀の歴史に幕「大塚バッティングセンター」 6月30日で閉店

豊島区の大塚駅近くにある現存する日本最古とも言われるバッティングセンターが、6月30日で閉店となります。最後の営業日となった6月30日、朝から東北や四国など全国からファンが詰めかけました。

白球を打ち返す金属音。使い込まれた金属バット…。都会の真ん中で、昭和の雰囲気を残し、東京オリンピックの翌年から営業を続けてきた大塚バッティングセンターが、後継者不足を理由に、6月30日に惜しまれながら最後の日を迎えました。午前9時の開店直後から、常連客がいつものスイングで汗を流していました。

常連客(大学生):「小学校の頃は通う時間がなかったので通ってないんですけど、大学になってから通いに来てたので悲しいです」

こちらの男性は、ホームランボードに2000回以上当て、殿堂入りしているという「ひじーさん」。打ち納めとして、6月だけでホームランを71本打ったということです。

ひじーさん:「(どれくらい来られてたんですか?)6年7か月。雨の日も風の日も通って、日頃嫌なことをここで忘れさせてもらってたので、非常に寂しいですね」

多くの人のストレス発散の場だった大塚バッティングセンターは、数多くの映画やドラマのロケ地にもなり、「推し活の聖地」でもありました。

ドラマファン:「広島から来ました、トレンディドラマでよく出てたので。寂しいですよね、だんだんと自分たちの若いころのものがなくなっていく…」

米津玄師さんファン:「ここが米津玄師さんが以前載った雑誌の撮影場所で、今日で閉店なので来ました。私が東京で、神奈川…あとは皆さんいろんなところから。本当にありがとうございます。お世話になりました」

閉店の日が近づくにつれ、来店者が増え、ここ数日は通常の3倍ほどに。施設の責任者は、「ひっそりと閉店するつもりでしたが、地元や遠方からたくさんのお客に来ていただき、感謝の気持ちでいっぱいです」と話しています。

60年近くにわたり快音が響いてきたバッティングセンターは、このあと午後10時に、ゲームセットとなりました。

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