【川崎】日光の天然氷使用!年中愛される「白熊堂」のかき氷は季節感いっぱい|実食ルポ

夏の風物詩といえば、かき氷。ここ数年で個性的なかき氷が増えていますが、今回紹介するのは、神奈川県・川崎駅近くの「天然氷 白熊堂」です。元料理人の店主の発想から生まれるかき氷は、スパイスをきかせたり和の趣もあったりと独創的。1年中が旬といっても過言ではない、大人をも魅了するかき氷屋さんです。

日光天然氷の「天然氷 白熊堂」

JR川崎駅から徒歩約5分、映画やライブも楽しめる商業施設「ラ チッタデッラ」に入っているかき氷専門店「天然氷 白熊堂」。噴水広場の裏手に佇む、木の温もりのある小さなお店です。店内にはお花も飾ってあり、アットホームで地域に根づいたかき氷屋さんを目指しています。

お店で使っているのは、明治27年(1894年)から続く栃木県日光の老舗、天然氷製造販売蔵元「松月氷室」の天然氷。冬の間、約2週間かけて15cmの厚さまで丁寧に育てた貴重な天然氷を使って、イタリアンや和食など料理に長年携わってきた店主の辻本さんが「季節」をテーマにメニューを考案。

松月氷室

HP:https://shogetsu379.jimdofree.com

氷の削られる様子を見学しましたが、氷は羽毛のようにほわほわ~と器に舞い落ちて降り積もり、その様子には癒やされました……。ソフトタッチで形を整えて、氷蜜をかけて、こんもりとした鮮やかな氷の山が完成します。

日本料理の“旬の食材を組み合わせておいしさを引き出す「であいもの」”を自然と意識している辻本さん。

“完熟柿と日本酒”といった和スイーツから着想を得たり、生姜などのスパイスや野菜、冬には酒粕を使っていたり、これまでの経験や感性から閃きがフッと降りてくるそうで、その組み合わせは無限大。女性を中心に25歳〜60代以上まで、大人のかき氷好きが増えている模様です!

選ぶのが楽しいかき氷メニュー

氷蜜は自家製で、北海道・山口農園のハスカップ、栃木県のとちおとめ、宇都宮のレモンなど、生産者さんを大切にし、てんさい糖や植物性のホイップクリームを使っていて体思い。

人気の「とちおとめみるく」をはじめ、北海道厚真町のハスカップにジャスミンが香る「ハスカップジャスミンミルク」、「マンゴーみるく」「ブルーハワイ」「きな粉」など、現在通年メニュー7種類(税込800円〜)。商品によって大・小のサイズも選べます。

季節限定のコリアンダーがきいた「復活限定メニュー・アボカドメープルナッツ」、ラム香るマスカルポーネクリームをのせた「抹茶ラムマスカルポーネ」も要チェック。

ココナッツ専門店「クマココ」と期間限定でコラボした「くまここ」や、いちごとシナモンとスターアニスのコンポートをのせた「香りいちごとあずき」は、惹きつけられる季節の変わり種!

素材の旬の時期を大切にしているので、季節限定メニューは週替りや約1か月と短めの設定。だからこそ、週に2~3回は食べに来たり、遠方から訪れたりと、お店のオリジナルを求めるファンも増えています。1日の内でも数量限定なので、午前中に訪れるとよいでしょう!

定番人気を実食!

こちらは定番メニューで1番人気「黒糖珈琲みるく」の小サイズ(小・税込900円/大・税込1300円)。小サイズでもボリューミーですが、大サイズはこの約1.5倍! かき氷は溶けるのが早いので、撮影は時間との勝負です!

沖縄県産今帰仁村の黒糖と珈琲を煮詰めたオリジナルシロップと特製ミルクソースのかき氷。シンプルな白と黒ですが、渦巻き模様を描いて、上から写真を撮るととってもポップ。

削られた氷は雪の結晶のように輝いて、ふわっと軽い。黒糖のまろやかな甘みに、珈琲のしっかりとした苦味があり、氷と一緒にスーッと儚く溶けてゆきます……。ミルキーすぎず、甘すぎず、子どもの頃に憧れた、懐かしさがある優しいほろ苦感。

それもそのはず。辻本さんが幼少期に兄妹と一緒に食べていたおやつが原点という思い出の一品。氷が溶けないうちにと早々に完食するのもいいですが、あえて氷を完全に溶かした“珈琲みるく”にして、ノスタルジックに飲んでみてほしいものです。

食後、かき氷で冷えた体にはホットドリンクがぴったり。いちごが香る紅茶、ほうじ茶、フルーツジュースでほっこり一息(全税込400円)。

店内・限定別室でイートインOK

テイクアウト・イートインがOKで、店内には5席、テラスには1テーブルが用意されています。

6月〜9月末の期間は、お店の裏側にある別室でイートインも可能。お店で、かき氷またはドリンク(1人1点以上)を注文後、席札を受け取り、席札と同じ番号の席にて待つスタイル。ドリンクのみ持ち込み可能で、それ以外の食べ物の持ち込みや長時間の利用はご遠慮ください。

今後の展開&秋冬こそかき氷

ちなみに、かき氷が大好きな食べ物アート作家・鴨志田和泉さんの「妄想かき氷」も7月3日~7月末に実現し、今後も定期的に実現化する予定。販売している鴨志田さんの「妄想かき氷トートバッグ」は見ているだけでウキウキします!

食べ物アート作家鴨志田和泉

Instagram:@izumi_chuchu

夏以降は、気候が安定する「秋冬こそかき氷シーズン」ということで、夏より薄く削られた繊細な氷の口当たりを楽しめます。

秋は芋栗南瓜、冬は苺や柑橘系など旬を迎えた素材を使い、正月には8種類のソースを添えたかき氷食べ放題の「新春おせち氷」もあるんです。料理人の視点で作られる、季節感があり情緒豊かなかき氷が1年通して待っています!

天然氷 白熊堂

住所:神奈川県川崎市川崎区小川町4-1 ラ チッタデッラ内 マッジョーレ1F

電話:090-8535-0282

営業時間11:00~20:00(L.O.19:00)

こめ予約・取り置き不可

交通:JR「川崎駅」から徒歩約5分

公式サイト:https://ghfc900.gorp.jp/

公式Instagram:@shirokumado2021

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