夜明けにハス開花 すがすがしく 後楽園 1200人が観賞楽しむ

多くの来園者が見守る中、ピンクの花を咲かせた大賀ハス=2日午前5時36分

 岡山市の後楽園で2日早朝、「観蓮節」が開かれ、来園した約1200人が夜明けとともに花が開くハスの観賞を楽しんだ。

 午前4時に開園し、井田(せいでん)では「大賀ハス」のピンク色の花(直径約25センチ)、花葉(かよう)の池では「一天四海(いってんしかい)」の白い花(同約30センチ)が咲いた。ハスは「ポン」という音とともに開花するとの言い伝えがあり、訪れた人々はじっと耳を澄ませながら眺めていた。

 岡山市立藤田中2年の女子生徒(13)は「きれいなピンク色の花に感動した。すがすがしい気分になれた」と話していた。後楽園によると、今月中旬まで見頃という。

 大賀ハスは、同市出身の植物学者大賀一郎博士(1883~1965年)が弥生時代の地層で発見した種子を開花させた。観蓮節は大賀博士からハスを譲り受けたのを機に56年から行われている。

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