山崎育三郎 8月5日、岡山で公演 オケと共演「波に乗る感覚」

 「育三郎が一番輝くのは舞台の上。来ていただいたからには、みんなプリンセスにしちゃう」。チャーミングな語り口が、いかにもミュージカル界の“王子”らしい。岡山にもゆかりのある歌手・俳優の山崎育三郎(37)が8月5日、岡山シンフォニーホール(岡山市北区表町)でオーケストラと共演するコンサートを開く。さあ、きらびやかな歌声と管弦楽の調べに包まれたロマンチックな世界へ―。

 「レ・ミゼラブル」の青年マリウス役に抜てきされたのは2007年、21歳の時。以来、「エリザベート」「ミス・サイゴン」などミュージカルの金字塔とも言える作品で大役を務めてきた。近年はドラマ、バラエティーなどマルチに活躍する。

 コンサートのタイトルはイタリア語で王子を意味する「PRINCIPE(プリンチペ)」。全国9都市を巡るツアーの一環で、オケとゲストは公演ごとに変わる。岡山公演はセントラル愛知交響楽団と、ディズニー映画「美女と野獣」実写版の吹き替えで共演した昆夏美が出演。2部構成の1部は山崎が出演してきたミュージカルのナンバー、2部ではオリジナル曲やクラシックの楽曲を披露する。

 オケとの共演を「サーフィンのような、大きな波に乗る感覚」と表現し、「オケを引っ張ったり、後ろに付いていったり。その瞬間に生まれる音を感じてほしい」とアピール。昆については「日本を代表するミュージカル女優で、戦友でもある」と絶賛する。

 岡山を「第二のふるさと」と呼ぶ。子どもの頃、毎年夏休みには岡山市内の祖母の家を訪れ、天満屋や鷲羽山ハイランドに行っていたという。岡山シンフォニーホールは1999年にミュージカル「フラワー メズーラの秘密」で舞台に立ち「縁を感じる」ホールだ。

 ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」の公演を終えたばかりで、来年には日本初演作の主演が控える。多忙な日々を過ごすが、プライベートでは3児のパパで「仕事以外は120%子どもとの時間」と子煩悩な一面も。コンサートでも子どもから年配まで楽しめる曲を用意し「来てくださった誰も置いていかない。家族で気軽に参加して」と呼びかける。

 午後5時開演。一般1万2千円。未就学児入場可。3歳以上、席が必要な子どもはチケットが必要。問い合わせは夢番地(086―231―3531)。

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