自民、女性議員割合30%目標 本腰入れるも道は険しく

自民の衆院選での女性候補割合

 自民党が、女性議員を増やそうと本腰を入れ始めた。所属議員の女性割合を現在の約12%から10年間で30%に引き上げる「野心的な目標」(茂木敏充幹事長)を決め、女性候補への支援も進める。ただ、次期衆院選で内定した候補予定者のうち女性は約8%にとどまり、達成への道は険しい。

 「女性候補者を比例代表名簿の上位に入れていただきたい」。自民の上川陽子幹事長代理は2日放送のBSテレ東番組で訴えた。上位は当選の可能性が高い。

 自民は6月、女性議員の育成と登用に関する基本計画をまとめた。女性候補への支援金制度やベビーシッターの利用料負担、ハラスメント対策の強化などは月内にも具体化する方針で、茂木氏は「速やかに実行に移す」と意気込む。

 政府は20年、女性候補に関し「25年までに35%」との目標を策定した。だが自民は25年までに行われる次期衆院選に向け、内定した約260の小選挙区と一部の比例の候補予定者では、女性は20人余りで約8%。小選挙区の現職に男性が多く、簡単には女性の新人に交代できないとの事情がある。

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