倉敷・真備に行幸啓記念石碑完成 豪雨後、上皇ご夫妻 在位中に訪問

お披露目された記念石碑

 倉敷市が西日本豪雨で甚大な被害を受けた倉敷市真備町地区に整備した天皇、皇后両陛下(現在の上皇ご夫妻)の行幸啓記念石碑が完成し2日、現地で除幕式が行われた。

 上皇ご夫妻は在位中の2018年9月、豪雨発生後約2カ月の同地区を訪問された。市は20年7月、視察現場となった同町尾崎の小田川堤防そばに記念の木製標柱を仮設。一帯の堤防拡幅工事がほぼ完了し、発生5年の節目となるのに合わせて一新した。

 碑は高さ約1.6メートル、幅約1.7メートル(いずれも土台部分を含む)。市の依頼を受けた同地区内の3石材店が共同で手がけ、地元在住の書家・加藤久子さんが揮毫(きごう)を担当した。

 式には伊東香織市長や住民ら10人が出席し、除幕してお披露目した。伊東市長は「温かい声をかけてくださった」と当時を振り返り「今後も真備の復興を皆で確認しながら進んでいきたい」と述べた。

 被災者らと懇談された真備総合公園体育館(同町箭田)にもアルミ・ステンレス製の記念プレート(縦約60センチ、横約90センチ)を設置した。

真備総合公園体育館に設置された行幸啓記念プレート

© 株式会社山陽新聞社