そごう・西武労組、スト検討 売却巡り「雇用維持に不安」

そごう・西武の主力店、西武池袋本店=2022年6月、東京都豊島区

 セブン&アイ・ホールディングスが傘下の百貨店そごう・西武を米投資ファンドに売却する計画を巡り、経営側から売却後の方針説明がなく、百貨店従業員らの雇用維持に不安があるとして、組合員約4千人の「そごう・西武労働組合」がストライキを検討していることが2日、関係者への取材で分かった。

 関係者によると、労組は3日に告示する投票で組合員半数以上の賛意を得てスト権を確立し、その後の交渉次第で実施の是非を決める見込み。主要企業で大規模ストが実施されれば、近年では異例の事態となり、交渉がまとまらず延期を繰り返している売却の行方にも影響しそうだ。

 労組幹部は取材に「売却を否定するわけではないが、従業員に情報が一切知らされないのはおかしい」と指摘。「親会社のセブンを含め、経営側から雇用維持が見通せる説明がなければ、ストに踏み切らざるを得ない」と強調した。方法や規模は未定としている。

© 一般社団法人共同通信社