フォーマルからインフォーマルまで、自身のこだわりを移す鏡として選ばれる腕時計の数々。ここではブランド腕時計専門店・MOON PHASE（ムーンフェイズ）が最新モデルからアンティークまで、見る者の感性を刺激する1本をセレクト。今回は、毎年限定本数で登場するパネライのスペシャル エディションから『ラジオミール 1940 3DAYS オロビアンコ』をご紹介しよう。
OFFICINE PANERAI
40㎜を越す大型ケースに厚みのある無骨なデザインの時計を展開するオフィチーネ・パネライ。創業は1860年と古いものの、元はイタリアの軍用時計を手がけるメーカーであり、軍事機密もあって一般的には知られていなかった。そんな軍需契約が終了する1993年に民生用として時計を販売。その後、シルベスター・スタローン主演の映画「デイライト」で起用され、一躍注目を集める。以降、高い防水性を備えた厚みのあるケースデザインの「ルミノール」シリーズや、厚みを抑えエレガントさを持たせた「ラジオミール」シリーズを中心に展開。近年では、自社開発キャリバーにも注力し、技術革新への期待が高まっている。
ブランドの歴史が詰まったダイヤルを搭載
2019年にダイバーズモデル「サブマーシブル」がラインナップに加わり、現在は「ラジオミール」「ルミノール」「ルミノール ドゥエ（エレガンスなモデル）」「サブマーシブル」という4本柱で展開しているパネライ。
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それぞれのベースデザインはラジオミール・ルミノールのものであるが、ケース素材や細部の造形に多彩な展開があり、自分のお気に入り仕様を探すのがパネライ時計の楽しみでもある。
そんなパネライだが、4本柱のラインナップとは別に、毎年特別に展開しているコレクションがある。今回ご紹介するのはパネライの特別限定モデル『ラジオミール 1940 3DAYS オロビアンコ スペシャル エディション』だ。
“スペシャル エディション”とは、ケース素材や文字盤に既存モデルとは異なったデザインや素材を採用したり、他ブランドとコラボレーションするなど、毎年限定本数で展開される特別なモデルのこと。
今回セレクトしたモデルは一見して普通のラジオミールに見える？ が、よくみればインデックスが上下で異なっているのが分かる。
これは「カリフォルニアダイヤル」や「ユニークダイヤル」などと呼ばれるもので、ロレックスが特許を持っているダイヤルである。なぜパネライがそれを？ というのは当然の疑問だろう。
実はパネライとロレックスは古くから関係があり、当時イタリア海軍の計器類を手掛けていたパネライが、軍の要請を受けて時計を作ることになった際、そのノウハウについて協力を求めたのがロレックスであったという。
本モデルは、そうした歴史的背景を盛り込んだ初期のラジオミールのオーマジュというわけだ。
初期のデザインは復刻はインデックスだけではない。耐食性の高いブルースチールの針や、ブランドロゴやシリーズ名の記載がされていない文字盤など、レトロなスタイルが採用されている。
ラジオミールといえば、ストラップの接合部はワイヤーループ仕様なのだが、本モデルは『1940』のモデル名通り、1940年代のラジオミールを継承したもの。そのためストラップの装着はラグにバネ棒を通す形になっている。
ムーブメントには72時間のパワーリザーブを備える自社製手巻きムーブメントのCal.1000を搭載。ケースはホワイトゴールド製で、ケースサイズも相まってかなり重厚感のある仕上がりだ。
ちなみにモデル名の「オロビアンコ」とは、イタリア語で「オロ＝金」「ビアンコ＝白」で白金を指す言葉。“白金”は日本では“プラチナ”になるが、イタリア語では「ホワイトゴールド」のことである。
スペシャルエディションは限定本数と前述したが、その中でも本モデルは世界で50本しかないという大変貴重なもの。2023年7月現在では、定価の倍以上というかなりのプレミアがついている。
ともあれ、現物と出会う機会は早々ない。欲しい方はお早めに！
OFFICINE PANERAI
ラジオミール 1940
3DAYS オロビアンコ
品番：PAM00718
素材：ホワイトゴールド
サイズ：縦42㎜×横42㎜
防水：日常生活防水
ムーブメント：手巻き
文字盤：ブラック
販売価格：5,980,000円（税込）※国内正規USED品
【付属品】
外箱、内箱、取扱説明書、国内正規保証書（2016年11月）、限定証書等が付属
※価格は2023年7月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
パネライのブランドヒストリー的にも大変貴重なモデルのオマージュであり、とても価値のある1本です。
スペシャルエディションは500本や1000本などの限定本数が多いですが、本モデルはその中でも少ない世界50本！ カリフォルニアダイヤルという特別感もあって、価値がぐんぐんと上がっています。
本数的にも価値的にも「いつ買うの？」「 今でしょ！」と即答できるぐらいファン必見のモデルです。ぜひお店で現物をご覧ください！
