戦争の悲惨さ知って 7月22日 茨城・土浦で音楽劇「ヒロシマ」

音楽劇「ヒロシマ」をPRする石原之寿さん=土浦市内

広島の原爆被爆の悲劇を描く音楽劇「ヒロシマ」が22日、茨城県土浦市大和町の県県南生涯学習センターで上演される。主催する市民団体は「ウクライナ侵攻が続く中、若者に戦争の悲惨さを知ってほしい」と望んでいる。

縁日イベントなどを開く市民活動団体「つちうら駄菓子屋楽校」が主催。チンドン屋として活動する石原之寿代表(64)が、チンドン屋の先輩で「ヒロシマ」の作・演出を務める嶋崎靖さんの舞台を手伝ったのをきっかけに「子どもたちに伝えたい」と、2021年から同市に公演を誘致し、3年目となる。

舞台は、広島を走るチンチン電車をおばあさんに見立て、風化しかけている被爆の記憶を語りかけるストーリー。女学生らも被爆者の体験談を次々に朗読する。嶋崎さんが、従軍していた父親から広島の惨状を記した手記を渡されたことをきっかけに創作した。嶋崎さんの息子でマリンバ奏者の雄斗さんが音楽を担当する。

石原さんは「私たちの活動も平和があってこそ。世界で唯一の被爆国として、被爆の悲惨さをはじめ、女性の活躍、平和の大切さを伝えたい」と語る。

過去2年間は中学生を招待するなど、子どもたちに観劇機会を設けた。「土浦ではなかなか見られないレベルの舞台。子どもたちに何かを投げかけ、感じてもらいたい」と期待する。

2回公演で「昼の部」は午後2時、「夕の部」は午後5時。チケット予約はネットの「パスマーケット」で。大人1500円、大学生以下無料、全席自由。問い合わせは石原さん(電)090(8109)0480。

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