岸田内閣の支持率は約5%の低下、不支持率がふたたび支持率を逆転 6月世論調査まとめ

6月中に行われ、有効回答数や回答を公開している報道機関9社、および選挙ドットコムの世論調査の結果をまとめ、比較しました。なお、各社の調査日や手法は異なるため、あくまでも参考値としてご覧ください。

内閣支持率は久しぶりの低下、ふたたび不支持率が支持率を上回る

6月の調査では、岸田内閣の支持率は先月より低下を見せる形となりました。全体としては約44.2%から、約39.3%になっています。5ヶ月連続の上昇を経て、昨年12月以来久しぶりに支持率が低下しました。

個別の調査を見ても、5月と比較してすべての調査で支持率が低下しています。もっとも低下の幅が大きかったのは読売新聞・日本テレビの調査で、5月20‐21日の調査より15.0ポイント低下の41.0%になりました。もっとも低下の幅が小さかったJNN(TBSテレビ)の調査においては、4月29‐30日の調査より0.5ポイント低下の46.7%となっています。

内閣不支持率は、対照的に5月の調査から上昇を見せました。全体としては約38.8%から、約43.5%になっています。これにより、今年3月以来3ヶ月ぶりに、不支持率が支持率を上回ることとなりました。

個別の調査においても、5月の調査から不支持率がもっとも上昇した読売新聞・日本テレビの調査は、11.0ポイント上昇の44.0%になりました。そのほかの調査もおおむね不支持率は上昇しており、唯一前回から低下を見せたJNNの調査では、0.2ポイント低下の48.3%になっています。

自民党の支持率は微減、立憲・維新はほぼ変化なし

政党支持率に目を向けてみましょう。まず与党である自民党の支持率は、前回の調査から微減という結果になりました。全体としては約33.6%から、約32.5%になっています。

もっとも上昇した毎日新聞・社会調査研究センターの調査では、5月15‐16日の調査より4.0ポイント上昇の29.0%となりました。反対に、もっとも低下した共同通信の調査では、5月27‐28日の調査より5.4ポイント低下の35.5%になっています。

野党第一党である立憲民主党の支持率は、前回の調査から変わらず~微減という形になりました。全体としては約6.6%から、約6.3%になっています。

もっとも上昇した日本経済新聞・テレビ東京の調査では、5月26‐28日の調査より1.0ポイント上昇の9.0%になりました。反対に、もっとも低下した時事通信の調査では、5月12‐15日の調査より1.1ポイント低下の3.1%となりました。

また、支持率では立憲民主党を上回っている日本維新の会は、前回とほぼ変わらずという結果となりました。全体としては約8.2%から、約8.0%になっています。

もっとも上昇したJNNの調査では、前回より1.7ポイント上昇の7.9%になりました。反対に、もっとも低下した時事通信の調査では、1.4ポイント低下の4.5%になっています。

岸田首相が6月21日に閉会した通常国会での衆議院の解散を見送ったことについては、読売新聞・日本テレビの調査で「評価する」が40%、「評価しない」が34%、毎日新聞・社会調査研究センターの調査で「評価する」が40%、「評価しない」が36%となりました。政権の国民からの評価についてはひとまず「先送り」になりましたが、それがどのように今後の政権運営に作用するのか。引き続き注目です。

<参考>
JNN(TBSテレビ) 世論調査(6月3~4日実施、回答数1202)
NHK 世論調査(6月9~11日実施、回答数1208)
ANN(テレビ朝日) 世論調査(6月10~11日実施、回答数1021)
時事通信 世論調査(6月9~12日実施、回答数1212)
朝日新聞 世論調査(6月17~18日実施、回答数1099)
共同通信 世論調査(6月17~18日実施、回答数1044)
毎日新聞・社会調査研究センター 世論調査(6月17~18日実施、回答数1029)
選挙ドットコム 世論調査(6月17~18日実施、回答数993)
読売新聞・日本テレビ 世論調査(6月23~25日実施、回答数1018)
日本経済新聞・テレビ東京 世論調査(6月23~25日実施、回答数913)
(データ分析・執筆:若林良)

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