畜産農家から肉食文化学ぶ 津山・中正小5年 干し肉試食も

末澤さんから和牛の歴史や津山の食肉文化について学ぶ児童

 地元で和牛を育てる畜産農家による授業が6月29日、津山市立中正小(同市宮部下)であり、5年生14人が畜産業や肉食文化への理解を深めた。

 「つやま郷土学」の一環。同市宮部上の牧場で肉牛41頭を飼育する末澤雅彦さん(48)=同市=が和牛の歴史や飼育方法を教えた。末澤さんも育て、和牛の祖先とされる黒毛和種「竹の谷蔓(つる)」を取り上げ「製鉄が盛んで荷を運ぶ牛が多くいた新見市で生まれた血統。肉は筋肉質でかむほどうまみや甘みが感じられる」などと紹介した。

 津山藩では薬代わりの「養生食い」として食肉が認められ、独特の肉料理が発展したことも説明。児童たちは「竹の谷蔓」の干し肉を試食して地域の味を学んだ。

 女子児童(10)は「干し肉の味が濃くておいしかった。和牛の祖先が岡山にいたことや肉を工夫して食べる津山の文化が誇らしい」と話した。

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