Blackmagic Design導入事例:コンテンツ・エージェント「This Is Distorted」の場合

Blackmagic Designによると、コンテンツ・エージェントの「This Is Distorted」が、Blackmagic ATEM Mini Extreme ISOライブプロダクションスイッチャーおよびPocket Cinema Camera 6K G2デジタルフィルムカメラを中心として、リーズを拠点とする新しいオーディオビジュアル・ポッドキャスト施設をカスタムメイドしたという。

アレックス・ユンギウス氏、アンディ・デュラント氏、ニック・ライリー氏の3人のディレクターは、メインストリームのラジオの世界を離れ、This Is Distortedを設立した。エレクトロニック・ミュージックから始まった3人の旅は、より多くのジャンルへの道を切り拓き、さらにポッドキャストの発展とともに、音声ベースのコンテンツへと幅を広げていったという。This Is Distortedは現在、様々なアーティストと仕事をしており、毎週1300万人以上の人々に視聴されるdeadmau5の「mau5trap」や、受賞歴のあるNHS(National Health Service)のポッドキャスト、「Health Uncovered」の番組などを手掛けている。

ユンギウス氏は、次のようにコメントしている。

ユンギウス氏:主要な放送局から離れ、オーディオを通じて独自の視聴者を持つというアイデアに惹かれたんです。

最初のスタジオの設計は、ポッドキャストのビジュアル面が考慮されていませんでした。ビデオカメラを設置したのですが、後から思いつきで足したような感じでした。当時は、クライアントが長尺の動画を求めているのか、短いクリップを求めているのか分かっていませんでした。

コロナ禍では、より多くのクライアントが動画や短いソーシャルメディア・コンテンツを優先し、それがThis Is Distortedの転換点となったという。このような理由から、新しいスタジオは、オーディオビジュアル・ポッドキャストを考慮した設計となった。

プロダクションに関しては、新スタジオでは3台のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K G2カメラが採用され、HDMIを介して、コントロールルームにあるATEM Mini Extreme ISOスイッチャーに接続された。

ユンギウス氏:ATEMからリモートでカメラを操作・コントロールできるので、撮影現場にカメラマンを配置する必要はありません。オーディオは別に収録していますが、これもATEMにフィードして、ビデオファイルと同期させています。

スタジオは、座り心地の良いソファや剥き出しのレンガで、リラックスしたテレビ風の背景を演出し、壁掛けテレビや色が変わる照明などを備えたユニークな空間となっている。スペースに限りがあるため、ウォールマウントのアームでPocket Cinema Camera 6Kを床から持ち上げ、スイングできるように設置。これにより、カメラにつまずく危険性がなくなり、可能な限り繊細なセットアップを行えるようになったという。

すべてのカメラのISOフィードとライブスイッチングフィードは、DaVinci Resolveプロジェクトファイルと共に、USB-Cで接続したSSDドライブに収録された。

ユンギウス氏:ライブスイッチングフィードの90%は十分な出来栄えですが、納得いかない場合は、DaVinci Resolve Studioを使って調整し、より洗練した映像にします。ISOファイルを使ってそこからマルチトラックのタイムラインを作成し、少し複雑な番組を作成します。

あらゆるニーズを想定して、オールインワン・ソリューションを希望していましたが、Blackmagicワークフローのソリューションでこれを実現できました。今後はこのスタジオで、コンテンツのルックや雰囲気に関して、もう少しクリエイティブに制作できると確信しています。

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