西日本豪雨から5年、追悼に「希望の灯り」を 神戸・東遊園地で分灯、15人死亡の広島・坂町へ

豪雨で被災した広島県坂町に届けようと、「1.17希望の灯り」から分灯するHANDS代表理事の藤本真一さん(左手前)らメンバー=神戸市中央区加納町6

 2018年7月の西日本豪雨から5年に合わせ、被災地にともしびを届けようと、NPO法人「阪神淡路大震災1.17希望の灯り(HANDS)」が3日、神戸市中央区の東遊園地で、震災犠牲者を追悼するガス灯「1.17希望の灯り」から分灯した。土石流で甚大な被害を受けた広島県坂町小屋浦地区で、6日夜にある追悼行事でともす。

 同地区は砂防ダムが決壊し、大規模な土石流が発生。15人が死亡、1人が行方不明となり、建物の全半壊は約650件に上った。HANDSは発生直後から同地区へ物資提供や炊き出しをするなど支援し、追悼行事にも毎年関わってきた。

 3日、HANDSのメンバー3人が火を分けた。追悼行事に合わせて現地に運ぶ。代表理事の藤本真一さん(39)は「災害の形は違えど心の痛みは一緒。年月がたっても被災地同士のつながりを続けることは大事」と語った。

 追悼行事では、地元住民らが思いを書き込んだ紙灯籠600個に、このともしびをつけて「7.6」の文字にかたどるという。 (井川朋宏)

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