ヘリと消防車両使い水難救助訓練 県や県警など 実践的な連携確認

ヘリコプターなどを使って実施された合同水難救助訓練

 台風や豪雨災害に備え岡山県、県警、倉敷市消防局は3日、同市酒津の高梁川河川敷で合同水難救助訓練を実施した。ヘリコプター2機と消防車両を使った救助活動を切れ目なく行い、より実践的な連携方法を確認した。

 土砂崩れで孤立した集落に透析患者がいる▽浸水した市街地で親子が車に取り残された―など、複数の救助要請があったと想定。職員計約70人と県消防防災ヘリ「きび」、県警ヘリ「わしゅう」、同市の消防車両6台が参加した。

 2機のヘリが時間差で現場上空に到着し、無線で連絡を取り合いながら隊員が降下。被災者を抱きかかえて引き上げ、計5人を収容した。市消防局の隊員は水陸両用バギーで被災者を救助し、ヘリ発着地点まで運んだり、現場の安全を確認したりした。

 市消防局によると、2018年7月の西日本豪雨では、県内外のヘリ延べ11機が同市真備町の44人を救助。県消防防災航空隊は「実際の災害現場に近い訓練ができた。迅速な救助につなげたい」としている。

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