宇佐神宮の参道入り口リニューアルへ 創建1300年、仲見世改修や鳥居新設【大分県】

建物やアーケードの改修を計画している仲見世=宇佐市南宇佐の宇佐神宮
宇佐神宮と周辺の地図

 2025年に創建1300年を迎える宇佐神宮(宇佐市南宇佐)で、参道入り口周辺をリニューアルする計画が浮上している。宇佐商工会議所が中心となり、そばを通る国道10号側に向いた鳥居を新たに造る。老朽化した仲見世の改修もする。節目の年に合わせて魅力を高め、観光客や参拝者を迎え入れる狙い。関係者は「次世代の宇佐市観光の拠点づくりを進めたい」と話している。

 現在、入り口周辺にある鳥居は国道から見て横向きに立っている。参拝の玄関口として目立つよう、国道沿いの駐車場の近くに1基を新設する。年内に完成予定。

 神宮敷地内の仲見世商店街は15店舗ある。建物やアーケードの改修工事をし、24年の完了を見込む。

 新型コロナウイルス禍が落ち着き、商議所など地元関係者は神宮を生かした観光振興に一層力を入れたい考え。仲見世会の会長で、和菓子店「清月堂」を営む清原裕介さん(59)は「今回の事業で参拝者が増加し、地域の活性化につながってほしい」と期待を寄せる。

 神宮は天皇の勅使を迎える10年に1度の祭事を25年秋に予定しており、境内の西大門(さいだいもん)の改修などを進めている。商議所は仲見世も併せてリニューアルできるよう神宮に提案し、賛同を得た。観光庁に補助金を申請している。

 商議所の渡辺幹雄会頭(75)は「これからの100年を見据えた取り組み。観光客に魅力をアピールするだけでなく、地元住民が改めて宇佐神宮を誇りに感じるきっかけにしたい」と話している。

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