「議場」で読書はいかが? 旧議会棟が図書室に生まれ変わり 大宜味村

 今年3月まで大宜味村役場の議会棟として使われていた建物が、3日から村教育委員会が運営する図書室に生まれ変わった。旧議場は元々の内装を生かし、調べ物や休憩ができる部屋となり、議員席だった机で読書もできる。

 図書室の蔵書数は約6200冊で、2016年の村内4小学校の統合時に、蔵書の重複や状態の悪さから不要となった本が中心だ。村史や学校の記念誌、字誌など村に関係する資料も豊富で、旧委員会室や旧議長室に並べられている。

 図書室は19年、村民の要望を受け旧大宜味小学校の2階に設置された。一方で高齢者が利用する際に階段の上り下りで支障が生じていたことや、新庁舎からの利便性向上を図るため、旧議会棟への移転が決まった。 旧議会棟は鉄筋コンクリート造の平屋建てで、1983年に完成した。村によると、新庁舎への機能移転後は解体も検討されたが、耐震性に問題がなかったこともあり活用が決まった。

 蔵書は村民と村内の事業所で勤務する人のみ1回に5冊、2週間借りることができる。村外の利用者は閲覧のみ可能だ。村教育委員会村史編さん係の宮城光一係長は「いつでも利用してほしい」とアピールした。図書室で事務に当たる平良朝子さんは「利用する人が多ければ本も充実する」と積極的な利用を求めた。

 開館時間は午前10時から午後0時と、午後1時から同5時まで。土・日・祝日と年末年始、特別整理期間は休館となる。

 (武井悠)

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